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冗談じゃないわよ!と叫んで魘夢の腕から抜け出そうとするも、がっちり抑えられていて抜け出せない。
やはり華奢に見えても案外力はあるのだ、しかも彼は十二鬼月。
魘夢に口移しで薬を飲まされて、少し熱り始めていた体が明らかな熱を持ち始める。
これが“欲“の始まりだ。
幾度となく味わってきたその欲に、Aは不快感を覚えて身を捩り、魘夢の腕から脱出しようと試みる。
しかし、薬の効果で力が弱まっている上、鬼の中では力の弱いAが魘夢に勝てるはずがない。
「ひっ、ぁ…や、めっ…あっ……!」
「可愛い声…もっと聞かせてよ、ねぇ?」
「ンンッ…」
言う通りになどするものか、とAが口を塞ぐが、魘夢が腕を掴んで引き剥がす。
じわ、と魘夢の触れた場所から熱が伝わり、体全体を支配していくような感覚に襲われる。
(冗談じゃないわ…!)
絶対に許さないから、と叫んだAの涙に濡れた顔を見て、魘夢は恍惚とした表情を浮かべる。
人の嫌がる顔になんとも言い難いような高揚感を感じる。
「最低…!」
どれほど嫌でも魘夢に縋るしかない状況に、己に対しても魘夢に対しても悪態を吐くA。
自分の腰や肩に回る魘夢の腕を睨みつける。
顎の輪郭を撫でられ、魘夢に上をむかされたかと思えば、また口を塞がれて薬を口移しで飲まされる。それを何度も繰り返せば、もう全ての薬の瓶は空になっており、微かに扉の開く音が聞こえた。
「さっさと離してよ…扉、開いたでしょ…」
「こんなになってる状態で俺が帰れば、君はどうなっちゃうのかな」
「は……どう言うこと…」
「外は鬼の気配がするよ?たとえ君でも、今の状況で一人になれば、食われちゃうんじゃないかな」
(誰のせいだと…!)
飄々と言い放つ魘夢に沸々と怒りが湧く。
しかし、魘夢の言う通り外は鬼の気配が蠢いていた。
力の入らない足で立ち上がろうと壁に手をつけば、魘夢がAの体を最も簡単に壁に押さえつけ、曝け出されている胸元の心許ないシャツに手をかける。
鋭利な牙が首筋に立てられ、熱い息がかかった事でAは身を捩らせた。
「何、すっ…」
「楽にしてあげようと思って…良い夢を見せてあげるよ?」
「ッ……馬鹿にしないで!」
ビュンッと空間を切り裂くような音がして、魘夢の頬に赤い筋が入る。
「ふふふ…あれだけ薬を入れられて、まだそんなに動けるんだね。やっぱり君にはとっても興味をそそられるよ…」
「うるさい…私に指一本でも触れてみなさい…あなたのその頸、斬り落としてやる」
そう言えば、魘夢は笑い声をあげて消えていった。
「ホラーゲームクリアしないと」出られない部屋【魘夢】☆→←「催淫薬を10本飲まないと」出られない部屋【魘夢】※背後注意
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松々先輩(プロフ) - ぽれ氏さん» ありがとうございます!リクエスト了解です!リクエスト消化中ですので、少しお時間いただきます。 (3月6日 1時) (レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
ぽれ氏 - 全部読みました!めちゃめちゃ良くて惚れました((殴←黙れ☆よかったら悲鳴嶼さんのDキス&一線超えないと出れない部屋見たいです!!よろしくお願いします(*´∀`)ノ (3月5日 1時) (レス) id: c56a87995a (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 松々先輩さん» ぜひ!またリクエストしますので、その時はよろしくお願いします✡ヨロ*.꒰ঌ˶'ᵕ'˶໒꒱.*シク✡ (2月29日 7時) (レス) id: 50582a260f (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - ルナさん» こちらこそ、リクエストありがとうございます!ご満足いただけたようで嬉しいです。ぜひまた機会がございましたらよろしくお願いいたします。 (2月28日 15時) (レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - とっても良かったです«٩(*´ ꒳ `*)۶»リクエスト書いてくれてありがとうございます(*´˘`*)♡ (2月27日 7時) (レス) id: 50582a260f (このIDを非表示/違反報告)
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