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最終兵器 ページ16



「ていうか監督、やっぱ色々知ってたんじゃねえか」

未だに蒸すか焼くか、茹でるかの三択で激しく口論する二人に向かって、灰崎からの当然のツッコミ。

「そうですよ!今まで散々すっとぼけてたくせに」

それに便乗するように、坂野上も追撃。

「ワタシ、すっとぼけてましたかー?」

冷や汗を頭の後ろで滝のように流しながら趙金雲は、似非チャイニーズ式記憶にございませんと繰り出しつつ、「ああ〜。その辺の記憶が……」と、わざとらしくとぼけていた。

「ていうかいまさら中国人風に装われてもね」

Aからの痛い追い打ちに、口笛を吹き始める監督。そんな姿に坂野上が指をさし、「めちゃくちゃすっとぼけてる!」と指摘。耐えきれなくなった監督は場の空気を変えようと、無理矢理話題を転じる。

「今話したとおり、我々のサッカーを守るために倒すべき本当の敵は……その怖い女王さん、イリーナなのですよ」

オリオン攻略作戦の最終攻略目標は、イリーナ。そしてそのイリーナの直属チームが次戦の相手、イタリア代表。一筋縄でいかないことは明らかだ。

「で?どうすりゃいいんだ。今の俺たちじゃ勝てねーんだろ」

灰崎がどうするのか問えば、監督は人差し指を立てて答える。「ラストリゾートです」と。関連のある明日人、野坂、灰崎、豪炎寺の四名には強い緊張感が大きな波となってこみ上げる。

「イタリアの恐ろしさは、日本を潰すためにカスタマイズされたチームだということ。おそらく、今までのこっちのデータは完璧に分析され、研究し尽されているでしょう」

子文が、分かりやすく解説。そんなカスタマイズができるということは、人材豊富かつ、他国の代表にもかかわらずイリーナが好き勝手にスタメンをアレンジできるチームということだ。

「次のイタリア戦、ラストリゾートをぶちかますことができたら、道は開けるでしょう」

イタリア戦には、判断材料の少なく威力の強いラストリゾートが、打って付けらしい。

試合での披露はアジア予選初戦とスペイン戦の不完全版が一回ずつ。そもそも、分析されたところでどうにもならない技だとの監督からのお墨付きだ。
 
「豪炎寺さん」

「ああ」

明日人がキリッとした顔で豪炎寺を呼び、豪炎寺が応じる。練習に歩きだす主人公たちと豪炎寺、円堂を、小僧丸がいくらか険しい目つきで見送る。


「(私も……やらなきゃ)」

そしてAもまた、イタリア戦に向けての決意を新たに固め、拳を強く握りしめ、震わせていた。

未完成→←焼く?蒸す?茹でる?



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設定タグ:イナズマイレブン , 吉良ヒロト , 灰崎凌兵   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:小雪 | 作成日時:2019年9月18日 14時

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