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神様の遊戯 ページ11




アフロディのポジションチェンジ。悠々たる口調で本人の口から直接伝えられた彼に腹が立ち、それが狙いとは知らずにまんまと乗せられたFW陣は提案された四対四のミニゲームを引き受けた。


「凌兵、君は前の試合の疲労が抜け切れてないから今日は休みだよ」


析谷からのストップがかけられた

灰崎は悔しそうに舌を鳴らす。


「じゃあこっちは、ヒロトとアツヤと」

「砂木沼くん、基山くん。ヒロトくんとアツヤくんのチームに入ってください」


指で数えるように折り曲げ、もう片方で順番ずつ指をさしていく剛陣に構わずクラッカーのゴミの後始末をしていた監督がタツヤ達に呼びかける。


「そうそう、この四人でチームを……って俺は!?」

「君には僕のチームに入ってもらうよ」

「はあ!?」


アフロディ側につくとは夢にも思わなかった剛陣は自分を指したまま空いた口を塞げずに放心していた。



一方で___。



「ねえヒロト、本当にやるの?」

「当たり前だ。言われっぱなしは俺の性にあわねぇからな」


チーム分けも決まりミニゲームに向けてタツヤ達がストレッチを行っている中、Aは後ろ手を組んだ状態でヒロトを不安そうに眺めていた。


「あんたがプライドの塊なのは知ってるつもりだけど、相手はあのアフロディさんよ?」

「だからなんだってんだよ。FFの初戦で敗退したチームのキャプテンなんかに負けるわけねぇだろ」


両膝に手を乗せ、屈伸を繰り返すヒロトは一度立ち上がると親指を自分に向けて顎を上げ「なんてったって俺は__」そこまで言いかけたその時。


「日暮さん」

「アフロディさん?」


何故か剛陣の腕に自分の腕を絡ませているアフロディがAの元へとやってきた。


「聞くところによると君は今、ヒロトくんと合体技を編み出す練習をしているそうだね」

「それがどうしたんだよ」


彼女が答えるよりも先に、ヒロトが準備運動を切り上げてAの前に庇うように立つ。

そして自分よりも少し背の低いアフロディを見下ろしながら嫌な顔を全面に出していた。


「どうかな?このゲームで僕が勝ったその暁には、ヒロトくんじゃなくて僕と必殺技を作るってのは」


「は…?」
「え…」


Aとヒロトは顔を見合わせると

硝子玉のような瞳を瞬かせて固まった。


そして___



「はぁーー!?」

「ええーっ!?」


声がいりまじり、室内グラウンドの

壁や天井に跳ね返って地を揺するような

二人の叫び声が辺りを取り包んだ。

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設定タグ:イナズマイレブン , 灰崎凌兵 , 吉良ヒロト   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:小雪 | 作成日時:2019年5月15日 0時

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