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ろく ページ7

( You )




土日が明けて、月曜日。

いつも通り俊くんと学校まで行くと、あゆみとしろちゃんが少し前にいたため、呼びかけて4人で歩く。

途中で律とマリアにも会った。



「あ、俊くん寝癖」

「え、どこ?!」

「っふふ、こーこ。直ったよ」

「ほんま?ありがと」



後頭部のところがぴょんっと跳ねている俊くん。

いつもはちゃんとセットしてあるんだけど、今日はそんなに時間なかったのかな、なんてふわふわと考えながら少し背伸びをして彼の寝癖を直すと、繋いでいない方の手で頭を優しく撫でられる。

それと連動するように顔に熱が集まるのを感じて、顔を庇うようにきゅっと俊くんに身を寄せた。



「ほんと、Aと火賀は朝から甘いねえ〜」

「あゆみと水本くんもこんくらい目指しちゃう?(笑)」

「っも、ふたりともやめてよっ」

「あはは、ごめんごめん(笑)」




「誰?!」




「っへ、え?」



唐突な叫び声に思わず素っ頓狂な声が出て、肩を震わせる。

声がしたほうを振り返ると、海根さんがあゆみにひたすら誰、と言いながら向かってきた。



「誰、あなた誰なの?」

「え…」

「もしかして海根さん?」

「何、言ってるの?」

「そうなんでしょ、海根さんなんでしょ?!」

「ちょっと…」



あゆみを責めたてるように自分だと言い張る海根さん。

あゆみは何がなんだかわからないという感じだったが、海根さんはお構いなしにあゆみを植木のところに押し倒した。

何が起こっているのか全くわからなくて不安になって、思わず俊くんの服をつかむと引き寄せて背中に腕を回してくれる。



「A、大丈夫やから」

「…ん、海根さ、どしたの、」



「昨日のこと覚えてるよね?!私たち入れ替わっちゃったんだよね?!」



このままじゃ収まらないと考えたのか、俊くんはここおれ、とわたしをぽんっとしろちゃんの方に預けて海根さんとあゆみの間に入った。

あゆみには悪い気がしたけれど、今だけはとしろちゃんにきゅっとしがみつくと力強く抱き寄せてくれる。

なな→←ご



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ふぅ - 続き楽しみにしてます! (2021年5月15日 14時) (レス) id: e27c2c145d (このIDを非表示/違反報告)
なべ(プロフ) - 凄く面白いので続きが読みたいです!更新待ってます!! (2021年4月5日 18時) (レス) id: f19b1505d1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - コメント失礼します!とても繊細なストーリー好きすぎます…!!またお時間に余裕がありましたら、更新して頂けると嬉しいです!!大好きな作品です! (2021年2月1日 6時) (レス) id: fd1c6c399d (このIDを非表示/違反報告)
オムライス(プロフ) - 更新頑張ってください! (2021年1月6日 14時) (レス) id: 3df1040212 (このIDを非表示/違反報告)
冬葉(プロフ) - ptfさん» 返信ありがとうございます!楽しみに待たせていたただきますね! (2020年6月29日 17時) (レス) id: 8304f0e3e9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ptf | 作成日時:2019年7月22日 23時

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