ヒロインの友達は何としてでもこの世界で生き残りたい。[wrwrd!]

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仕方ないから、引き返そうと思い、振り向くと__何かに当たった。



がっしりしている……男の人の体？？




まさかっ！！？マフィ……



「うわ！？す、すみません！大丈夫ですか！？」


違った、普通に男の人とぶつかってしまっただけだった。あぶねぇ……



顔を上げると街灯の光が届いておらず相手の首から上が見えない。


『大丈夫です。こちらこそすみません…』


よかったぁ…と呟く声が聞こえる。

いい人みたいでこっちがよかったです！！マフィアだったらどうしようかと思いました！！


「…と、言うかあの…他人が言うのもなんですが……何かお困りですか…？」


弱々しそうな声で、きっと同い年くらいの青年が聞いてきた。


………少しくらい、事情を知らない人になら話してみてもいい……のかな…




この時の私は判断力が鈍りまくってしまっていた。



『…実は……』


___________


「なるほどぉ……つまり今、家無いんですかぁ……大変ですね…」


この人聞き上手で意外と話してしまった。
でも心がすぅと軽くなった気がする。


『ほんとですよ……なので今から近くのホテルに行く予定だったんですけど道を間違えて………

ほんとに最近ツイてないです…』


「そんなこともありますよ。

…あの、一つ提案なんですけど、今住む場所ないなら僕が過ごしてる処来ません？いい人ばっかりなんです。」




そういうと青年は私に目線を合わせようとしてくれたのか、中腰くらいになる。


そこで初めて顔が見える。







…その顔には見覚えがあった。



水色のふわふわとした髪、目を引く瓶底メガネの奥から見える橙色の瞳。



う、そだろ…？なんで……！









そいつは………マフィア幹部のチーノだった。

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