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エースside
じいちゃんに聞いてみたら、「海軍になるための修行」とのこと。なんだ、いつもの無人島飛ばしの長期間バージョンかと、あの時は何故か納得してしまった。
一年、二年、三年……。
どんどん月日が経て、もうAなら無人島を開拓して最早無人島じゃなくて人が数人住んでる有人島にでもしてしまってるのではないかと思ったこの頃。
なんの前兆もなく、Aが現れた。
あの時よりも、ずっと背が高くなったA。
あの時よりも、声が少し低いA。
あの時よりも、ちょっと筋肉質になったA。
会いたかった。おれの支えになってほしかった。
怖かった。
捨てられたのかと思った。鬼の子だから、Aもおれのことを嫌っていたのかと思った。
だから、嬉しかった。“弟”と言ってくれたことが。
『ごめんな、エース。じいちゃんの我儘に数年間振り回されちゃってて、会えなかった』
「……別に」
そして、ごめんなさい。素直になれなくて。本当は泣き喚きたいくらいに嬉しいのに、素直に言動に表せられない自分に腹が立つ。
これって、きっと“甘え”だ。彼に甘えてしまっているのだ。素直に嬉しいと言えないおれは、彼に甘えてしまっている。察して欲しいと、言動では示せられないからと、甘えている。
でも、そんなカッコ悪いおれの“甘え”でさえも、Aは受け入れてくれる。
優しい手つきで、彼はおれの頭を撫でた。懐かしさに駆られる。
『ただいま』
にぱっと笑ったA。おれは言わなければならない。この数年、ずっと彼に言いたかった言葉を。
「おかえり、なさい」
最後の方は掠れるような声だった。それでも、Aはわしゃわしゃと俺の頭を撫でる。
甘えたって、いいじゃないか。
この数年間の分を取り戻すように彼に甘えることくらい、きっと許してくれる。
撫でられながら、おれはそう思うことにした。
Aは、
おれの憧れで、尊敬する人で、兄で、生き甲斐なのだ。
世界でたった一人の家族であり、大切な人。
「もう……どっか行くなよ」
小さく呟いた言葉に、Aはおれの手をぎゅっと握った。
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笑舞♪(プロフ) - 潮見さん» コメントありがとうございます！1番！！めちゃくちゃ嬉しいです…！更新頑張ります！ (2022年10月29日 16時) (
レス) id: 938f6d2c76 (このIDを非表示/違反報告)
潮見 - 面白すぎます！ASLの兄貴っていう作品の中で1番好きです！更新楽しみにしてます〜 (2022年9月26日 8時) (レス) @page39 id: c06f6fba38 (このIDを非表示/違反報告)
笑舞♪(プロフ) - 紅碧さん» コメントありがとうございます！好みドンピシャ！嬉しいです！これからも更新頑張りますね〜！ (2022年9月24日 15時) (レス) id: 938f6d2c76 (このIDを非表示/違反報告)
笑舞♪(プロフ) - seeenraaaさん» 返信遅くなり、すみません。も幸せだなんて…！嬉しい限りです。これからも、頑張って更新しますね！ (2022年9月24日 15時) (レス) id: 938f6d2c76 (このIDを非表示/違反報告)
紅碧(プロフ) - めちゃくちゃ最っ高でした！！私の好みにドンピシャでニヤニヤしながら見ちゃいましたw続き楽しみにしています！ (2022年9月20日 21時) (レス) @page36 id: 48ad6ad27f (このIDを非表示/違反報告)
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