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エースside
ダダン家に帰れば、何やらいつもより騒がしかった。今日来たあのガキの話でもしてるんだろうと思って、特に気に留めずにおれは家に入った。
「エース…おめェ…一人で帰って来たのか」
「………………」
「あいつは？ルフィはどうした。一緒じゃねェのか？」
“ルフィ”
その名前を聞いて、あのガキを谷底に落としたことを思い出した。あの図々しさと馴れ馴れしさを思い出して、少しイラつく。
「しるか」とぶっきらぼうに言って、おれは歩く。
「……初日から行方不明ってマズくニーっすか、お頭！！」
ダダンは「放っとけ」と言う。死んだら死んだで仕方がない、事故だと報告すれば良いと。
「憎まれっ子世に憚るとはこの事だ！
“鬼の子”だよ！！？万が一、政府が嗅ぎ付いてみなよ。あたしら一体どんな目にあうと思う！！？」
“鬼の子”
おれのことを指す言葉だ。おれは鬼の子。他者から生きてることを良しと思われない鬼の子。海賊王の子ども。
おれだって、好きに海賊王の子として生まれたわけじゃない。親を選びたかった。
『ちょっと、ダダン。ウチの弟を貶さないで貰えます？』
声が聞こえた。昨日まで無かった声。でも、懐かしい声。声変わり、したのかな。でも、面影はある。おれには分かる。
“弟”って、言ってくれた。ずっと捨てられたと思っていた。
『ねー、エース』
急に話しかけられたと思えば、おれは声の主に持ち上げられていた。思わず、「うわっ」と声を出してしまった。
耳のすぐそこで小さく微笑んでいる声がした。おれはゆっくりとそちらを見る。
黒髪。ピョンピョンと跳ねている癖毛が揺れた。水色の美しい瞳がおれを見ている。細い腕だけど、妙に筋肉質だ。背中にあるのは弓。マフラーみたいな布を首に雑に巻かれていて、そのマフラーから覗く八重歯。
…あぁ、間違いない。
「A……！」
物心ついた時から、Aはおれの側にいた。聞けば、ダダンからおれのお世話係を任されていたらしい。面倒見が良くて、強くて、優しくて……いつのまにか憧れの兄ちゃんのような存在になっていた。
でも、Aは急に居なくなった。姿を消した。
ダダンに聞いても、知らないの一言だけしか返ってこなかった。最初は、じいちゃんによる無人島飛ばしかと思った。でも、半年帰って来ないことにおれは段々と不安を煽られていた。
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笑舞♪(プロフ) - 潮見さん» コメントありがとうございます！1番！！めちゃくちゃ嬉しいです…！更新頑張ります！ (2022年10月29日 16時) (
レス) id: 938f6d2c76 (このIDを非表示/違反報告)
潮見 - 面白すぎます！ASLの兄貴っていう作品の中で1番好きです！更新楽しみにしてます〜 (2022年9月26日 8時) (レス) @page39 id: c06f6fba38 (このIDを非表示/違反報告)
笑舞♪(プロフ) - 紅碧さん» コメントありがとうございます！好みドンピシャ！嬉しいです！これからも更新頑張りますね〜！ (2022年9月24日 15時) (レス) id: 938f6d2c76 (このIDを非表示/違反報告)
笑舞♪(プロフ) - seeenraaaさん» 返信遅くなり、すみません。も幸せだなんて…！嬉しい限りです。これからも、頑張って更新しますね！ (2022年9月24日 15時) (レス) id: 938f6d2c76 (このIDを非表示/違反報告)
紅碧(プロフ) - めちゃくちゃ最っ高でした！！私の好みにドンピシャでニヤニヤしながら見ちゃいましたw続き楽しみにしています！ (2022年9月20日 21時) (レス) @page36 id: 48ad6ad27f (このIDを非表示/違反報告)
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