ドアの外になんか見た事のある少女がいました【歌い手】

見た事のある少女 ページ3

「やっほ」


「お邪魔してます」


「え、まーしぃにセンラ？」


「ラマンとまーしぃ」


知り合いですか？4人全員、目見開いてるし。


「えっと……。名前は？」


「彼方ちゃん、真冬ちゃん、渉ちゃん、優ちゃんだと」


向こうで「ちゃんづけってなれないね」とか「まあこの姿だとちゃんになるよね」とか言ってるのは聞こえない聞こえない。


「その格好はなんですか？そらるさん、まふくん、うらたんにさかたん」


やっぱりそらまふうらさかですか。


「起きたらこんなふうになっててん。びっくりしてうらさんに電話するとこっちもそうだって返ってきて、散歩しとったらそらまふに会って同じ状況やったわけ」


「あの、うちに来た理由は？」


「そこにあったから」


「兄さん、頭が追いつかない。どうしよ」


兄さんにヘルプを求めると周りが騒ぎ出した。


「え、兄さん!? どういうこと!?」


「そーいや折原って言ってた！」


「そらるさん、これは一体……」


「まふ、俺もわからん」


「ああ、センラとAは従兄妹なんよ」


従兄妹で兄さん呼びはあまりないことだけどね。


「従兄妹か。それより！俺たちの体はどうする？」


女体化ですよね。何があってこうなったの。


「15歳って高校入学の歳やん。志望法決めたら？」


「あの、志麻くん？学費とかは……」


「そらるさん！女子校とかどうですか？」


「そらるさんが女子校？無理やろ」


なにこれ。やばい、カオス。


「見た目女だし、可愛いからいけるんちゃう？あ、学費は折原家負担でええやん」


「4人共、お願いなので共学に行ってください。
じゃあ兄さんが3人分負担な」


「は!? せめて2人半にしてやー！」


「共学か。もう卒業校でいいじゃん」


「センラ兄うるさい。いいよ、2人半な」

センラ兄って言えばだいたい静かになる。


「ナイスそらるさーん！決定！」


「じゃ、勉強しろよ？またな」


志麻くん帰るの？兄さんも連れて帰ってください。


「ほら、センラ帰るぞー」

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