スプーンいっぱいの勇気。【Ra*bits】【UNDEAD】その2 (ページ22)

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練習ページ22

「…あと、アドニスくんは思った事をそのまま言葉にして問題ないと思うよ。生の言葉をファンは聞きに来てるからね」

その言葉に晃牙は驚きを隠さず、乙狩先輩は「善処する」と呟き、朔間先輩はそこまで読めていたのか笑顔を浮かべていた。

「柔らかくね～…って何？朔間さんのその顔は…俺はAちゃんの為にやってるだけだからね～それに、あんずちゃんに見直してもらえるかもだし」

硬い返事をした乙狩先輩と豆鉄砲を食らったような顔をした晃牙に苦笑しつつ笑いかけた羽風先輩だったが、横目に映ったであろう朔間先輩の何かを含んだような笑顔に不機嫌そうな表情を浮かべた。

「いや、なんでもないぞい？」

「…別に俺は朔間さんみたいに後輩大好きな訳じゃないからね」

「わかっておる♪」

わかってないでしょ、と溜息をつきつつ練習を仕切ってくれる先輩。

今日の練習が終わる頃には掛け合いも不器用ながら見れるようになっていた。

ここからは寧ろそういう所を残した方がUNDEADらしい、という事になりそのまま本番を迎えることとなった。

因みにステージ設営の準備がそろそろ出来そうだというメールが来ていたので明日にリハも兼ねて見に行くことになった。

栞田さんに衣装も見せたいし、今日頑張らないとな。