透明なラベンダー。２ (ページ24)

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それでも涙が止まらなくて、私は食べるのをやめ、手で顔を覆う。

渡辺「…おい、」

『すみません、止まらなくて…っ』

渡辺「ハンカチは？」

『…置いてきちゃいました…っ』

渡辺「…仕方ねーな」

渡辺さんはハンカチを私に渡す。

渡辺「それで拭け」

『あっ、ありがとうございます…っ』

彼はぶっきらぼうだけど、やさしさもちゃんとある人だ。

『これは洗って返しま…』

渡辺「新しいの買って返せよ」

『はい；』

…やっぱり撤回しようかな。

渡辺「今日はふっかとは話したのか？」

『…いえ、さすがに気まずくて…』

渡辺「本人はそう思ってないんじゃねーの？」

『だとしても…』

渡辺「お前が辛い？」

私は黙って頷く。

渡辺「まぁ、気持ちはわかるが、もう今週でここは終わって向こうに行くんだろ」

『…はい』

渡辺「仕事は仕事だ。最後までしっかり働け」

『はい』

渡辺「じゃあさっさと食え」

『渡辺さんも食べてくださいよ〜1人でこの量は無理です；』

渡辺「俺はいらねえ」

『え〜；』

私はまた一口カフェラテを飲む。

少しだけ涙の味がした。

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会社に戻ると、深澤さんと目が合った。

深澤「よっ(笑)」

と、彼は手を上げて言う。

でも、私は軽く会釈をして席に座った。

…やっぱり、今まで通りになんて私にはできない。

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