透明なラベンダー。２ (ページ14)

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夕方。

ある程度は見て回ったため、私たちは駅前で立ち止まる。

深澤「次はどこ行く？」

『うーん…』

深澤「どこでもいいよ。もう来週には地元に帰っちゃうんだし、行きたいところ言って(笑)」

行きたいところがひとつ浮かぶも、言い出せない。

深澤「せっかくだし、今日はとことんつきあうよ」

『じゃあ…』

深澤「ん？」

『水族館、行きたい…です』

私は好きな人と水族館に行くのが夢だった。

でもきっと、ザ・デートスポットに、それもこんな時間から行くなんて嫌だろう。

『あ、今のはナシでいいです！；』

深澤「いいよ、行こう、水族館(笑)」

『え…？』

絶対に断られると思っていた。

『でももうこんな時間…』

深澤「大丈夫、間に合う。やりたいことやっちゃおうぜ(笑)」

私は嬉しくなって、笑顔で頷く。

『はいっ(笑)』

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水族館はこの時間でもかなり人がいた。

『わ〜！見てください深澤さん！(笑)』

大きな水槽に、色鮮やかな魚たちが泳いでいる。

深澤「おー、綺麗だな〜(笑)」

彼が"水族館だなんてつまらない"と思っていたらどうしようって思っていたけど、楽しんでいるようだ。

『よかったです、楽しんでくれて』

深澤「そりゃせっかく来たんだし楽しむよ俺は(笑)」

また、嬉しくなる。

そうだ、私は彼のこういうところが好きなんだ。

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