透明なラベンダー。 (ページ26)

今日:5 hit、昨日:42 hit、合計:205,345 hit

＊ページ26

＊

『どうしてわかったんですか？』

深澤「だって俺もその企画に参加するから(笑)」

『そう、でしたか』

深澤「もしかしてAさんもやるの？」

『…やってみないかって言ってくださって、』

深澤「じゃあ一緒に頑張ろう(笑)」

『で、でも、私になんてとても…』

深澤「そんなのやってみないとわかんないじゃん」

『…わかるんです、こういうとき、いつもうまくいかなくて迷惑かけちゃうんです』

私は自分に自信がない。

後のことばかり気にして、できるだけ責任が重くないことをやりたがる。

それじゃいつまでも成長しないってわかってるのに。

深澤「それが怖いからやらないの？」

私はゆっくり頷く。

深澤「よし、まあとりあえずやってみようぜ」

『ですから、私は…』

深澤「迷惑かけたっていい、失敗したっていいよ」

『え…』

深澤「もしそれで上の人に何か言われたら、そのときは俺が怒られてやるから(笑)」

『深澤さん…』

深澤「なんか偉そうなこと言っちまったな。けど、待ってるから(笑)」

彼は部屋を出ていく。

私は資料を見つめたあと、彼を追いかける。

『深澤さんっ』

深澤「ん？」

『私、やってみてもいいですか…？』

彼はニッコリ微笑み、言う。

深澤「明後日までに案を考えてきて(笑)」

『はい！(笑)』

やろう。

今度こそ、やってみよう。

＊