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『深澤さんも入りますか?』
深澤「いいよ、これくらいの雨なら平気」
霧のような雨が降っている。
まだ6月の半ばで、夜は肌寒い。
深澤「寒くない?」
『大丈夫です』
深澤「何か羽織るもの貸してあげたかったけど、持ってないな」
『お気持ちだけいただきます(笑)』
それに、傘を差していない彼の方が寒そうだ。
深澤「あー、明日も休みって幸せだな〜(笑)」
『ですね(笑)』
駅の改札で立ち止まる。
深澤さんとは別方向だ。
『今日はありがとうございました。とっても美味しかったです(笑)』
深澤「こちらこそ。楽しかったよ(笑)」
じゃあまた月曜日に、と私たちは別れる。
時計を見るともう22時だ。
今日はあっという間に時間が過ぎていった。
こんな時間でも、駅は人が多い。
立ち止まり振り返ってみるが、もうそこには深澤さんの姿はない。
なんだか少し寂しい。
楽しかったなぁ。
電車に揺られながらスマホを見る。
すると、深澤さんからメッセージが届いていた。
深澤さん今度は日が明るい時間にどこか行こうよ
深澤さんからのお誘い。
社交辞令だと思っていても、嬉しい。
窓に映った自分の顔がニヤけていて、慌てて真顔に戻した。
ぜひ、行きたいです!
そう返信して、スマホを閉じる。
私はまた、頬を緩ませた。
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作者名:ayane | 作成日時:2021年8月19日 9時