透明なラベンダー。 (ページ11)

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翌日。

目黒「おはよう」

『おはよう』

目黒「昨日、あれから本当に雨が降ってきたから傘を持って行ってよかった。助かった、ありがとう」

『でしょー、感謝してよね(笑)』

目黒「その阿部ちゃんって人のおかげだろ」

『えへ、そのとおりです(笑)』

渡辺「A」

いきなり渡辺さんが私を呼ぶ。

『はっ、はい！；』

渡辺「ちょっと手伝え」

彼について行くと、資料室の前で立ち止まった。

渡辺「今からこのリストに書かれてる資料を全部探す」

『えっ！？』

彼が持つリストには、かなりの項目があった。

渡辺「時間がない。手分けして探すぞ」

資料室に入り、膨大な資料棚から該当のものを探す。

『えーっと、ありました！』

渡辺「こっちもあったぞ」

思っていたよりも順調だ。

『…あの、』

渡辺「あ？」

『やっぱり怒ってます…か？』

渡辺「だから怒ってねーよ」

『でも、この前"覚えてろよ"って…』

渡辺「それはまあ、こういうめんどくせー作業のときに手伝ってもらうつもりで言ったんだよ」

それを聞いて、私は内心ホッとした。

『はい！いつでも私を使ってください！(笑)』

渡辺「…なんで嬉しそうなんだよ」

『え？』

渡辺「雑用とか、普通嫌がるもんじゃね？」

『もう喜んでやらせていただきます！(笑)』

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