４１話 ページ46
・
なんとかシーザーとジリアンを撒き、奥まで走ってきた三人
「ゲホゲホ・・・ここまで来たら大丈夫ね・・・」
もう、あの二人とは十分に距離を取れただろう
「ゲホゲホ・・・ここらで息を整えるとするか・・・」
「ゲホゲホ・・・あなたまでむせてどうするんですの・・・」
「うるせえよ、ゲホゲホ・・・いつもはマスクがあるんだよ・・・！」
ボマーは一度息を整えてから、口を開いた
「・・・しかし、強烈だったな。俺はほとんど気絶したジリアンしか知らねえが・・・もともとはあんなサイコ女じゃなかったんだろ？」
「・・・もちろんですわ・・・。ジリアンは、心優しい女の子だった。昔からの、わたくしの大事な、親友・・・
わたくしの復讐が、あの子を変えてしまったんですわ」
「変えてしまったっつても・・・」
「今のわたくしを受け入れろなんて言わない・・・でも、これがわたくしが選んだ道だとわかってほしい。わたくしが復讐を遂げてこそ、あの子をバロウズ市長の手のひらと、わたくしという呪縛から解放できる。
だからわたくしは、ジリアンに屈しない。あの子と・・・ぶつかって、向きあってみせますわ」
ノエルの言葉にボマーはつぶやいた
「・・・ぶつかって、向き合う・・・そして、呪縛から解放、ね・・・」
『俺がお前を倒して、その呪縛から解放してる。お前とぶつかって、向きあってやる・・・！』
「・・・」
「・・・ボマー、急にぼーっとしてどうした？」
いきなり何も話さなくなったボマーに声をかける
「・・・いや、別に」
「まさか、ここまできてビビッてるのか？」
私が軽口をたたいてやると、ボマーは否定した
「んなわけあるか！・・・ノエルが迷惑な親友とぶつかって向きあうなんて男らしいことを言うもんだから、昔を思い出しただけだ。似たヤツが思い当たったんでな」
「・・・似たヤツ、ね・・・」
ノエルは誰か分かったようだが、私はさっぱりだ
「・・・そろそろ行こうぜ。あんまり長々と腰を下ろすつもりはねえ」
「・・・そうですわね。ジリアンたちも追ってくるかもしれないですし」
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 12人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
抹茶ラテ(プロフ) - スフィアさん» 本当ですか！？有難うございます！(T_T) (2020年3月12日 7時) (
レス) id: 30aac23090 (このIDを非表示/違反報告)
スフィア(プロフ) - ありがとうございます！抹茶ラテさんの小説、今度見させてもらいます( ´ ▽ ` )ﾉ (2020年3月11日 22時) (レス) id: 94d334dba8 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶ラテ(プロフ) - 凄く面白いです！私も被虐のノエルの夢小説を書いています！ドレッセル兄弟推しです！(*^^*) (2020年3月11日 22時) (レス) id: 464cd51256 (このIDを非表示/違反報告)
スフィア(プロフ) - 嬉しすぎて禿げます(？)ｗ ありがとうございます！ (2019年11月9日 9時) (レス) id: 813c6134c7 (このIDを非表示/違反報告)
ねむりねこ(プロフ) - やばいです 面白すぎて禿げます（？） (2019年11月8日 23時) (レス) id: b1690d9a63 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：スフィア | 作成日時：2019年4月3日 16時
