冒険を始めますか？【オリジナル】

本編　5 ページ10

｢それにしても変な世界で御座るなぁ。｣

私たち姉弟の親戚のお兄ちゃんのタクキ兄！なんだか変な喋り方…。

｢タク兄…もしかしてサムライ？｣

おそるおそる聞いて弟が聞くと、ニコニコしながら｢バレた？｣なんて言って。

｢｢わかりやすすぎるよ！！｣｣

弟とハモってしまった…。

タク兄がパーティに加わったところで私はある事を思い出した。

｢食糧は！！？食糧！ドコドコ！？｣

｢も〜…アネキったら食いしん坊なんだから〜、多分共通の倉庫…あ、あそこだと思うよ。｣

言って弟は人だかりでいっぱいの場所を指さした。私はそこへ…ダッシュ！

｢太るy｢黙ってなさい。まだ40キロ代よ。｣

〜〜〜〜〜

やはり倉庫内の人は多かった。ゴブリン、タク兄と同じ人間、オーク、エルフもたくさん居た。

皆私たちと一緒でこの世界に迷い込んできた人たちのようだ。

タク兄とイチは遅かったので一人で行列に並んだ。

｢混んでますわねぇ…｣

突然かん高い声が聞こえた。

｢だ…誰！？｣

振り返ってもオークのおじさんしか居ない。もしかしてこの人が…？

｢ここですわ！こ・こ！もうお忘れになって？｣

声のする方を見るとさっき見たばかりの緑髪ツインテール。

｢サチコ…！だっけ？｣

｢違います！！チサです、チサ！サチコって誰ですの？｣

精霊のツッコミ…初めて見た

｢じょっ、冗談だよ！…にしても本当に混んでるな。｣

｢前の方に飛ばして差し上げますが？｣

えっ…！涼しい顔して言ってますけど、それって割り込み…ですよね？

｢そうですわね！｣

｢いやいやいやいや！！駄目でしょ！？そういうのよくないよ！｣

｢アラ、ご主人はお優しいのですねぇ。こんな丁寧に並ぶ必要なんてないのに。｣

む…こやつ、中々悪い女じゃのう…・。

｢ご主人、今変なこと考えませんでしたか？｣

｢い、いや別に…！｣

そんな話をしているうちに次は私の番だ！

わざわざ買ってきたんだから、冒険に持っていかないとね！

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