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一ノ瀬side
俺のお題は、“今日一番目立っていた人”。
正直誰を選べばいいのかわからない。夏川に選ぶ側は楽しいと言った。
けどこんな微妙なお題で楽しい奴なんていないでしょ。
女子を選べってこと？男子を選べってこと？俺の中で一番を決めろってこと？
無理だよ、絶対無理。だって戦が起きるじゃん(大袈裟)
女子を選んでも詰み、男子を選んでも詰み。先生を選んでも俺がヤバい奴認定されるだけ。
……………あれ、四面楚歌？？
「あ、夕梨」
「うわっ、私のとこ来るんだね！？そうならないようにお題作ったんだけどな！？」
「公平性を考えた上で来た。ごめん」
「私刺されないかな……すごい心配なんだけど………」
「大丈夫大丈夫。夕梨なら逃げれるし」
「そういう問題じゃないよ！！」
夕梨なら刺されないだろう。女子一番の俊足だから。
あと某鋭利な角を所有する空手お姉ちゃんにも似てるし。
「はい、ゴール。お疲れ」
「視線が刺さってくる……主に後輩からの……」
「ファイトファイト。後輩ならどうにでもなるでしょ」
そう言いながら係員から景品を受け取る。わ、俺たち一位なんだ。
景品はスイパラのチケットか。甘いものは苦手だな。
「夕梨、俺の分のチケットもあげるから誰かと行って来なよ」
「えー、涼太は行かないの？」
「甘いの無理。食べれないし」
「和菓子とかフルーツとかもあるんじゃないかな、それでもダメ？」
いと面倒くさひ、と言おうとしたその時。
夏川が話しかけて来た。
「一ノ瀬の景品、何になった？」
「スイパラのチケット。夏川は？」
「今年の夏祭りで、食べたもの全部タダになる券」
「最強だね」
「マジそれ」
タダ券の方が嬉しかったかもしれない。
自分の中で、だんだんとスイパラのチケットの価値が下がってくる。
「夕梨、スイパラは俺行けないかな……ごめんね」
「いいのいいの！涼太の気まぐれなんて今に始まったことじゃないし！」
流石は俺の幼馴染み。
一緒にいる時間は同じはずなのに、夕梨の方が何倍も俺について知っている。
俺、観察には自信あるはずなんだけど。
そして夕梨は校舎の中に入って行った。総務班の持ち物でも取りに行ったんだろうか。
「夏川、救護班に戻ろ」
「俺ちょっと行くとこあるわ。後で戻るからさ！」
「あ、ちょっと、」
夏川は急ぎ足で、救護班とは反対の方向に向かって行った。
校舎かぁ。
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ろぐ(プロフ) - 大手裏剣さん» ありがとうございますっ……部活が思いの外忙しくてなかなか更新できていませんが完結させる予定なので、応援して頂けると嬉しいです(´∀｀) (2020年7月30日 23時) (
レス) id: 094eb64ef2 (このIDを非表示/違反報告)
大手裏剣(プロフ) - わ〜とても雰囲気が好みです…。執筆頑張って下さい…！ (2020年7月30日 12時) (レス) id: fe109e5f3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろぐ | 作成日時：2020年7月18日 23時
