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夏川side
体験授業が終わった。
先生の、俺らの興味を引くような話し方。内容をしっかり理解することができる。
一言で言えば、マジで面白かった。
「夏川、食堂行こう。お腹減った」
「カフェじゃダメか?コーヒーの味知りてーし」
「コーヒーなんて全部同じだよ」
「それ暴言な」
引っ張られるように食堂に着くと、たくさんの人たちからの視線が刺さった。
一ノ瀬はその視線に気づきもせず、適当な席を探して座る。
こいつ、無駄にキラキラしてるしな……自身はなんも気づいてねーけど。
「俺はカレーにしようかな、夏川は?」
「俺もカレーでいいや、美味いし」
食堂のおばちゃんが席までカレーを運んできてくれた。
「あら〜、高校生?かっこいいわね〜」
「ありがとうございます。おばさんも綺麗ですよ」
「まぁっ!口が上手いのねぇ」
おばちゃんはほんのり顔を赤らめる。
一ノ瀬に綺麗って言われてよかったな。
でもおばさんって言われたこと、気づいた方がいいぜ……?
「貴方は、彼女さん?身長が高いのね!」
「俺、男でーす……」
「あら、そうなの!ごめんなさいねぇ、まったく……」
基本設定。俺=中性的な顔。
街でもたまにスカウトされたりする。女性用ファッション雑誌から。
おいおい俺は男だっつーの。
あとリア充は周りに飽きるほどいるけど、俺らはそうじゃない!!
99.9%の0.01%なんだから絶滅危惧種なんだぞ!!!!(フルパワー)
「2人とも、この大学に入るのかしら?」
「まぁ、視野に入れてます」
「家から近いしな」
「うん」
あながち間違いではない。電車で20分も揺られずに着くからな。
おばちゃんは満足したように調理場に戻っていった。メンクイか。
「夏川もこの大学にするんだね」
「さっきも言った通り家から近いからな。交通費が安上がりする」
「ケチだね」
「倹約家と言え」
歯磨き粉は最後まで使い切るかって?当たり前だろ。
「あ、そういえば」
「ん?」
一ノ瀬はもう一度口を開いた。
「今年のミスターコン、どうする?」
………そういや、そんなこともあるんだったな(死んだ目)
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ろぐ(プロフ) - 大手裏剣さん» ありがとうございますっ……部活が思いの外忙しくてなかなか更新できていませんが完結させる予定なので、応援して頂けると嬉しいです(´∀`) (2020年7月30日 23時) (レス) id: 094eb64ef2 (このIDを非表示/違反報告)
大手裏剣(プロフ) - わ〜とても雰囲気が好みです…。執筆頑張って下さい…! (2020年7月30日 12時) (レス) id: fe109e5f3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろぐ | 作成日時:2020年7月18日 23時