西校舎の肖像画【ツイステ】

4話　スマホ ページ5

ﾊﾟｼｬﾘ



「ほらこんな感じ！」


見せてくれたものは、額縁の下に固定されている白いプレートだった。それには…Rosaliaという文字が掘られていた。ラストネームは書かれていない。


『本当、ですね……。わたくしの名前…。それは理解出来ました、ありがとうございます！それで、その…そちらのそれは一体何なのですか！？
写真機…………？それにしてはあまりにも小さいですし現像が早すぎます…！』

「…マジ？ロザリアちゃんスマホ知らないの！？」



『すま、ほ……？』



「そうそう！スマホ。これで写真も撮れるの。
じゃ！俺とロザリアちゃんの出会いと、ロザリアちゃんがスマホを知った記念日で写真撮ろ〜♪」

『え、えぇ！？』


ケイトさんは背を向け、すまほを斜め上に掲げた。すまほの中には笑顔のケイトさんと額縁の中で戸惑う私がいる。



「ほらほら笑ってロザリアちゃん。



はい、チ〜〜ズ！」


とっさに作り慣れた笑顔を見せる。

(こんなに素早く撮れてしまうなんて…！やっぱり色んなものが進化しているのですね…！)

(未来…という感じがしてどきどきします！)



「早速マジカメにアップしちゃお♪
#NRC #西校舎の肖像画 #美少女ロザリアちゃん #ロザリアちゃんがスマホを知った記念日


今まで動かなかったロザリアちゃんとのツーショだし、ロザリアちゃんは激ヤバに可愛いしでこれはバズり間違いなし！」


『ばず………？？』


「なんでもないから気にしないで♪


ていうかロザリアちゃん前より今のが綺麗だね。
オレ、前から他の肖像画よりもロザリアちゃんがダントツイケてるなーっては思ってたんだけどさ。なんだか今はもっと目が澄んでるし…

あっ！忘れるところだった。それで、今までお喋りしなかったのになんで急に？」




嬉しい言葉に心がポカポカしていたが、そういえば、すまほに気を取られて事情も説明していない。


これからこの学園にいさせてもらうのだから(一応ずっと居てはいたのだが)、そういうことはきちんと説明しておくべきだ。




『実は…』

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ダイヤのキャンディ

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