雫が六粒 ページ8
凛は外に出て、取り敢えず走った。
がむしゃらに走った。
探偵社から少しでも離れるようにというような、そんな感じだった
いつの間にか裏路地に入ってしまったらしく、凛はしまったというような顔で辺りを見渡す。
が、全く知らない場所に迷い混んでしまったらしく、前も後ろも分からない状況になってしまった。
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「手前、こんなところで何してやがる。」
突然後ろから声をかけられ、ばっと後ろを振り向くと帽子を被った青年_中原中也がいた。
「迷った。助けて。道。教えて。」←←
「何で単語なんだよ!」
「道に迷った。助けろ下さい。」←←←
「日本語になってねぇよ!」
まるでコントをしているかのように凛がボケて中原が突っ込む。
それが数分にも続き、漸く中原が疲れたように溜め息をし、道案内をした。
「、、、何でこんな所に迷い込んだ?」
「、、、ある子を、知らないうちに傷付けた。それが怖くて走ってたら迷い込んだ。」
「あっそ。つか、迷子って手前ガキかよ。」
「ガキかよ。なんか悪いかコンチクショウ。」
「マジかよ!?」
中原は自分の身長とよりも上の凛を見て、苦虫を噛んだかのような顔をした。
「年下に負けた、、、。」
「因みに17歳。」
「その身長寄越せ!!」
「嫌に決まってるだろ!!牛乳でも飲んどけ!!」
「毎日飲んどるわボケェ!つか、さっきから手前俺に対して偉そうだな!敬語使え!歳上だ!」
「身長大体一緒!!使う必要無し!!」
「ざけんな!!」
息が合ってるのか合っていないのか分からない会話(コント?)をしていると、いつの間にか二人は裏路地の出口に来ていた。
「あ、そういや名前聞いていない。」
「あ?、、、中原中也だ。」
「ふぅーん。私は((グゥゥ 、、、。」
自己紹介をしようとすると、丁度自身のお腹がなってしまい、恥ずかしさに手で顔を覆い、上を向く凛と、それが面白くて肩を震わせながら必死に笑いを堪えている中原。
「、、、中原。」
「クック、、、ふっ、、、、なん、だ?ふっ。」
「笑いたければ笑えやコンチクショウ!!」
そう凛が言うと中原は声をあげて思いっきり笑った。
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ーーーーー
「気がすんだ?」
「まぁな。ふっ。あー、おもしれ。」
「改めて私は、凛だ。」
「そーかよ。宜しくな。」
思いだし笑いか、ククッと笑いながら中原は凛の頭をワシャワシャと撫でた。
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狼狐(プロフ) - 必殺!一気読み!!▼狼狐は一気読みを繰り出した▼ ←マジです。1時間で読み終えました(遅)感動し過ぎで泣きました。最初悪女に成り切れない悪女ってどゆこと?って思ってましたがこーゆーこととは・・・・!納得です★あぁ、続きが見てぇ・・・ (2022年2月12日 17時) (レス) id: 563f93d61f (このIDを非表示/違反報告)
つくも(プロフ) - 感動のあまり、涙が……泣けました。コレってアニメ化しないんですか?(冗談です)続編が見たいです。あ、でも、コレで終わりってなるのも味的に良いかも……うあ、でも…………見たい!見たいです!!! (2021年7月3日 15時) (レス) id: 3b5cd0d846 (このIDを非表示/違反報告)
ヨル(プロフ) - 味付けのりぃさん» そう言って下さり有り難うございます! (2019年8月9日 13時) (レス) id: 4f3f949d42 (このIDを非表示/違反報告)
味付けのりぃ - あああぁぁぁ…まじで涙出たぁぁぁぁ…いい話すぎる(?)この作品を作ってくれてありがとうございます…!こんなん泣くしかねーわ(( (2019年8月9日 1時) (レス) id: cae02b46bd (このIDを非表示/違反報告)
ヨル(プロフ) - 557*ココナさん» この作品を読んで下さり有り難うございました!! (2019年7月29日 13時) (レス) id: 4f3f949d42 (このIDを非表示/違反報告)
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