記憶と聴覚 ページ30
「すっ━━
すみません！！」
レフィーヤがパーティの４人に
謝罪していた。
その理由は……
「地図をなくすなんて大失態を……」した。
そしてまたしてもへこむ。
「もう、いいから」
リーダーのティオネが
レフィーヤのネガティブモードを直すために
優しく声をかける。
「でもどーしよっか？
よりによって、この51階層だよ？」
地下迷宮＿＿ダンジョン
51階層
ダンジョン深層には珍しい迷路階層。
危険の多いダンジョンにおいて
地図は生命線に等しい。
「私、戻って探して来ます！！」
「待ちなさい。大丈夫よ。
地図は暗記するようにって
団長から言われてるから」
そう言うと、ティオネは自身のバストの間から
筆とインクと紙切れを取り出した。
「どこから出してんのよ！！？」
どんな胸してんのよ……ティオネは……
Aはツッコミを入れつつ、若干凹む……
「こうやって記憶から書き出せば！！」
……しかし……
ティオネが描いたのは……
「「「これはフィンじゃない！！？」」」
団長、フィンの似顔絵が紙切れに写された。
「しっかり、じっくり舐め回すように見たのに！？」
「フィンの顔を舐め回すように見たんじゃない！！」
「地図、見てよ！！」
「やっぱり行きます！」
「待って！」
アクシデントに見舞われたパーティ１班……
だが……
「確か……こっちだよ。
地図に記されていた『カドモスの泉』への道は」
「「「「えっ……？」」」」
A以外の４人が眼を見開く。
「途中でレフィーヤに地図を見せてもらったから」
「地図を見せたのレフィーヤ？」
「は……はい。でも……10秒も見せていないはず……」
「？どうしたの？あれなら数秒あれば
暗記できるじゃない？」
驚く４人……しかし……確証がない……
「あたしもわかるよ。泉の場所。
Aの言うとおり、こっちだよ」
ティオナが３人に告げるが……
「新人とあんたの記憶をあてにするのは嫌よ」
容赦ない言葉を浴びせるティオネ。
「A。ティオナ。
ダンジョンではできる事をすればいい！！」
何気に棘のある言い方のアイズ。
「信じたい……です……けど……」
笑顔だが容認できないレフィーヤ。
「うわっひど━━」
「どう考えてもこっちなんだけどなぁ〜…
ねえ、ティオナ？聴こえるよね？」
「そうそう、こうすればホラ」
右耳の裏に、開いた右手をぴとっとあてて
ティオナは３人にも音を聴かせる。
チョロチョロ チョロ チョロ
３人の耳にも、泉の音が伝わった……
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 68人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あすと(プロフ) - あづきさん» お○ち○り、は、おもちかえり。つ○ぺた、は、つるぺた。エ○は、えろ。寝○み、は、ねこみ。襲○たら、は、おそうたら、です。 (2019年7月4日 1時) (
レス) id: 28df93bc99 (このIDを非表示/違反報告)
あすと(プロフ) - あづきさん» すみません。○の部分を書いたら規制がかかり、書けなかったので、○になりました。○の中身は、ほとんど下世話な言葉です。 (2019年7月4日 1時) (レス) id: 28df93bc99 (このIDを非表示/違反報告)
あづき - ○の部分でなにを言っているかわかりません。ですが物語はおもしろかったです。 (2019年7月3日 21時) (レス) id: ad71e4aae4 (このIDを非表示/違反報告)
あすと(プロフ) - 羽憐さん» ありがとうございます。嬉しいです！！ (2019年1月16日 20時) (レス) id: 28df93bc99 (このIDを非表示/違反報告)
羽憐(プロフ) - ストーリーの描写が素敵です！更新楽しみにしています!! (2019年1月16日 20時) (レス) id: 37ccf3e8b5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あすと | 作成日時：2018年3月20日 3時
