この世界の終わりには ２【不死川実弥】

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その日は一日中みんなでそれはもう泣き喚いた。


騒ぎを聞きつけて一緒に働いた隠たちや関わりのあった隊士たちも来てくれて、
わたしが目を覚ましたことに泣いてくれた。





実弥はもうすでに目を覚ましていたようだったけど、
蝶屋敷には居らず、会うことはできなかった。





もちろん、会いたい。



けれど、どこかで生きててくれてるなら、それで良い。



どうか幸せでいてくれることを祈って過ごしていた。








……







それからまた二か月が経った。




目を覚ましてからもひたすら寝てばかりだったわたしだけど、さすがにもう全回復。


蝶屋敷でまた看護師として働いている。





とはいえ鬼はいなくなったし、
最終決戦のあの日に負傷した人も殆どわたしより早く回復して退院しているので、

みんなのご飯を作ったり、たまに炭治郎の様子だけ見てる、そんな日々を過ごしていた。





『炭治郎おはよ！今日は二人も来てるんだね！』

炭「Aさん！」

善「Aさんんん！やっと会えた！」

『善逸くんと伊之助くん久しぶり！禰豆子ちゃんは？』

炭「カナヲと外にいます！」

『そうなんだね！すっかり良くなって良かった！』

炭「ありがとうございます！Aさんも元気で何よりです！」

伊「Aお前めちゃくちゃ強ェじゃねぇか！
もう動けるようになったんだから俺と勝負しろよ！」

『嫌だよ！元気かよ！』




無惨相手に一緒に戦った彼等に会うと元気が出る。


みんな心の傷が深かったけど、徐々に、助け合いながら前を向き始めている。





あの日の戦死者を聞いてたくさん泣いた。


悲鳴嶼さんや甘露寺さん、伊黒さんも。


最初は自責の念に塗れていたけど、季節もあたたかくなり、
段々と暗い気持ちになる時間は少なくなっていった。






外では桜が咲きはじめた。





鬼殺隊に入って何度目かの、春。



そんな今日、お館様から鬼殺隊解散の通達が届いた。

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