この世界の終わりには ２【不死川実弥】

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伊黒さん、冨岡さんも加わり固定した無惨は、奇妙な生物に変化し、膨れ上がった。




とうに違ったが、人の姿ではない、もう、怪物だ。




なんなんだあれは。


日陰に行こうとするその巨大な姿は、
わたしたちがずっと倒したかったあの鬼の始祖なのか。





それでも、生きている。


まだその身体を使って地面に潜ろうとしている。





逃しちゃだめだ、絶対に。


みんなの命を無駄にしないように。





身体の感覚はもうない。


けれどまだわたしは刀を振れる。


とにかく出せる技を、と無惨らしき物体に斬り込んだ。





実弥や伊黒さんの攻撃に間髪入れず技を重ねる。





建物の隙間から陽が差し込んできた。


あと少し、あと少し。




「皆一緒だ、怖くない！！」




隠のみんなも戦っている。


どうかはやく。


はやく、はやく、灼けてくれ…！






着地し、膝から崩れ落ちそうになった瞬間。





背後から断末魔のような叫びと、焦げた匂い。


振り向くと、そこに居たであろう無惨は、灰となって空に舞っていた。






ついに、倒したんだ。

この悲しい世界が、終わるんだ。






朝日が自分の身体を包み込む。





少し離れた先にいた実弥と目が合った。





ちゃんと生きてる、良かった。





実弥の伸ばす手に向かって手を伸ばそうとしたけど、バランスを崩して視界が回り始める。





実「A…」





そこで意識は途絶えた。

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