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目の前の伊黒さんたちは仲良しだ。
二人がどんな関係かは知らないけれど、お互いを想う心が強さに繋がっているのがわかる。
わたしは、弱いから。
あぁ、もう、駆け出してしまいたい。
駆け出してしまおうかな。
駆け出して
実「…オイ、最後まで聞けよ。」
『あ…はい。』
実「ったく、そんな顔すんじゃねェよ、時透がずっと睨んでんだよあっちからよォ。」
『…あ、ほんとだ。』
廊下の奥の少し開いてる扉の見えるか見えないかギリギリのところから、無一郎が覗いている。
わたしたちがそっちを見ても動じない。
やっぱり、かわいい。
実「…ここに、住んでるのかァ?」
『え?』
実「時透と。」
『…え?いやいやいや、柱稽古中に隊士のお昼ごはん作りに来てただけだよ!』
実「ふぅん。まぁそれもどうでも良い。」
そうだよね、どうでも良いよね。
頭の中でリピートして、また少し傷ついた。
実弥は視線を月からわたしに移す。
あぁ、なにを言われるのだろう。
一呼吸おいて、話し始めた。
実「なァ、正直お前が強かろうが弱かろうが俺には関係ねェ。
そんなのどうでもいいことだ。」
どうでもいい過多でつらくなってきたなぁ、なんて思いながら、また視線を実弥に戻す。
ため息をついた実弥は、わたしをまっすぐ見つめてまた口を開いた。
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金平糖 - うぅ...感動しました... 一気読みしたんですが、一気読みしたからこそ凄く感動しました。こういう系の話には弱いので、、、 (2021年10月2日 23時) (レス) @page45 id: f3f7dadf62 (このIDを非表示/違反報告)
雪乃 - 不死川の夢小説少なかったのでとても嬉しかったです!出来れば続編も読みたいです、お願いします。一つ…鬼舞辻が鬼゙無゙辻になってたので、そこは直して頂きたいですね。 (2020年12月11日 7時) (レス) id: cedaea8f17 (このIDを非表示/違反報告)
かぼ(プロフ) - ろこもさん» 完結おめでとうございます!素敵な作品でした!実弥と夢主が幸せになれて良かったです(はぁと)ろこもさんも大好きです!ありがとうございました! (2020年8月7日 5時) (レス) id: abbc87cbf8 (このIDを非表示/違反報告)
ろこも(プロフ) - 我妻ライさん» 我妻ライ様!返信遅れてしまいすみません!絶叫嬉しい限りです!元気が出て頑張れました!!読んでくださりありがとうございます! (2020年8月7日 0時) (レス) id: ef1ad6d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
ろこも(プロフ) - かぼさん» かぼ様!返信遅れてしまいすみません…!一気読みありがとうございます!実弥さんを表す文章力が足りませんが、より好きになるお手伝いができれば嬉しい限りです…ありがとうございます…! (2020年8月7日 0時) (レス) id: ef1ad6d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろこも | 作成日時:2020年7月7日 22時