腐女子失格？！2【ころん】

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side ころん

さ「ストーカーかよ。」

こ「分かってる、けどぉ。」

電柱に隠れる僕とさとみくん
そして僕達の視線は肩を並べて歩くAちゃんと七瀬

七瀬が無理やりだけど手なんて繋いじゃって
ギューっと心が締め付けられる


七瀬はイケメンで大人っぽくてかっこよくて身長が高くて...

僕に持ってないものを沢山もってる
それにAちゃんの幼馴染とかもう最強じゃん


僕が小さくため息をつくと同時に突然背中を思いきり叩かれた


こ「いったあ？！」

叩かれた所を抑えながら後ろを振り向くと
少し悪い顔をして自身の手を払うさとみくん



さ「なぁにくよくよしてんだよバカタレ。」


"Aが好きなんだろ？"

そんなさとみくんの言葉に僕ははっとする


前はこっそり想ってただけだけど
今は違うんだ


身体が勝手に動くとはこういう事なのだろう

気が付いたら僕はAちゃんめがけて走りだしていた

こ「Aちゃん！！」

『へ、え？...ころんくん？！』

Aちゃんの名前を呼ぶと同時に僕は七瀬と手を繋いでいない方の手を握る


久しぶりに触れた彼女の手は僕よりもずっと小さくて
心の奥が締め付けられるように胸が高鳴った


...ど、どうしよう

後先考えずに行動してしまったせいで次の言葉が中々出てこない


七瀬はめちゃめちゃ嫌そうな顔してるし
Aちゃんはどうしたの？なんて優しく聞いてくれてるけどきっと困らせちゃってるだろうし


こ「あ、えっと、あの...また明日、ね。」

やっぱり引き留めるべきじゃなかったんだ


そっと繋いでいる手を離すと「またね」なんて微笑みながらAちゃんは言う

少しだけ声色が悲しそうだったのは自惚れかな...


二人で仲良く歩く姿なんかみたくないのになんだか目が離せない



こ「...行かないで。」

ポツリと僕の口から出た言葉
言うつもりなんてなかった僕の”本音”で...


溢れてきた涙を隠すように背中を向けてさとみくんの方へ歩き出すと

僕の手が知っている感覚に包まれた


＿＿＿＿＿
２の方も殿堂入りありがとうございます！

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