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【ホワイトデー】バレンタインデーに貰ってないけど勝手にプレゼント渡してきた。 ページ33

「カンタくん」

カンタ「…何」

私は今、水溜りハウスにお邪魔している。

カンタくんは私に不信感を感じているのか微妙な顔で返事をする。

「三月の行事と言えば?」

カンタ「……雛祭り?」

少し考えるように間をあけたカンタくんが私の顔を見て答える。

「あ、もうちょっとあと」

私が首を横に振ればカンタくんは考えるようにうつむく。

カンタ「うーん、何だろ…あ……」

何かを察したような顔をしたカンタくんの顔を覗き込む。

「分かった?」

カンタ「…ホワイトデー?」

「大正解」

カンタ「……何をあげれば良いの?」

頭を抱えて諦めたように呟くカンタくん。

どうやら私がものをねだっているように感じたらしい。

私はその誤解を解くために両手を振る。

「逆逆。今日はカンタくんに私から
 ホワイトデーのプレゼントをしたいと思って」

カンタ「…なんで?」

私の言葉にカンタくんは首を傾げた。可愛い。

「企画です」

カンタ「まあそうだろうけど……
  そらちぃたちならわかるけど、霧島は女の子じゃん」

「そこは私も正直疑問。
 まあ遅めのバレンタインとでも思ってよ」

私が苦笑いして答えるとカンタくんは嬉しそうに笑う。

カンタ「ありがとう…!」

「というわけで、カンタくん目を瞑ってね?」

私のその言葉で一気に顔をこわばらせるカンタくん。

カンタ「…急に不安しかないんだけど、
  そう言えば今日やけにデカイ袋持ってたよね。
  大丈夫?俺、霧島のこと信じて良いんだよね??」

「大丈夫、大船に乗ったつもりでいて」

カンタ「その船、タイタニックだったりしない?」

「失礼だなあカンタくん。カンタくんじゃなかったら
 わき腹にそこそこの強さでパンチしてたよ」

カンタ「怖っ」

そんなやり取りをしながら私は持ってきた
ホワイトデー使用にラッピングされた袋を取り出す。

「じゃあ、目を開けてください!」

目を開けたカンタくんが驚きで目を丸くする。

カンタ「……えぇ!!?」

「カンタくんへのプレゼントは、ランニングシューズと
 アバパーカー、おまけに私のぬいぐるみでーす!!」

しかも特大サイズ。そしてランニングシューズは私とおそろ。

カンタ「えっ、多くない!!?良いの!!?!?」

私の方を見て不安そうにするカンタくんに私は笑いかける。

「勿論!大事にしてね!特に私のぬいぐるみ!」

カンタ「う、うん。ほんとにありがと!」

そんなに嬉しそうにされると、私も嬉しくなる。

思わず緩む口角で私は頷いた。

ボーナストラック→←不安の種



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設定タグ:アバンティーズ , そらちぃ   
作品ジャンル:恋愛
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てん(プロフ) - 面白かったです!もっと評価されて良いくらい!続き楽しみです! (2020年1月2日 23時) (レス) id: 09173bd832 (このIDを非表示/違反報告)
すず - 続きないんですか? (2019年12月18日 9時) (レス) id: 5893e9c41f (このIDを非表示/違反報告)
りお - 面白かったです! 続き気になります! 頑張ってください! (2019年11月16日 15時) (レス) id: b0a4c100df (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朝凪 | 作成日時:2019年8月23日 22時

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