世界最強の海賊の船に忍び込んだ子はワノ国の嫌われ者でした

十二 ページ14

貴「あ..ああ...」Aは顔を真っ青にしながらふらつく足取りで逃げようとするが自分より大きいトキやおでんの視線に怖がってすくんでいた。

お「黒炭？黒炭といえば大名殺しの大罪人の一族じゃねえか！？」

ト「私も聞いたことがあるわ...実際に被害は天月家でもあったのは事実よ、そんな貴方がなぜこの船に?」

貴「逃げてきた....それだけ....」Aは目を合わそうとせず、顔を背けた。 宴に参加していた他の人達もしんと静まり返ってしまっている。

イ「おい、ユガら。おでん様の目をちゃんとみてはなせ。失礼ではないか。」

貴「知らない...関係ない....」

ネ「関係ない？ゆがらワノ国の民ならばおでん様は大名じゃき。敬意を持って話すべきぜよ。」

貴「あんな腐ったところなんて故郷じゃない....ワノ国なんて.....知らない...」

イゾウ「ワノ国が腐ったところとはずいぶんな言い草だな、それはおでん様達に対して無礼だぞ。」

貴「知らない...知らない知らない知らない！！！もうほっといて！！！私は生きるためにここに必死で逃げてきたの！！！やっと見つけた居場所だったのに！！！ワノ国なんて知らないって言ってるでしょ！？」Aは急に大声で叫び始めた。顔を伏せているが泣いているようである。

お「お前みたいなチビがここで生きるだと??そんな大袈裟な...白吉ちゃんに頼んで次の島で下ろしてもらえ、その方が安全だ!」

そうおでんが言った途端、Aは圧倒的なスピードでおでんに突進して彼の足を崩して尻餅をさせ、自分はおでんの体に馬乗りになると、懐に持っていた短剣でおでんの顔
スレスレを刺した。

イ・ネ・イゾウ・ト「おでん様！？／おでんさん！？」

貴「..大袈裟だと...！？恥を知れ、この無礼者！！」

Aはそう言うと思いっきりおでんの顔をビンタした。もちろん彼にとっては痛くも痒くもなかったがAが泣きながら叫んでることに衝撃を受けた。

貴「私は....どこにも行くところがないんだ。黒炭という名前だけで目を焼かれ、殴られ、遊びで炎に焼かれた。わかるか、この傷は全部黒炭という名前の迫害だけでついたものだ。お前の国には人の命を平気で遊びのように奪う民がいるんだ！！」シャツを両手でガッとあければそこには痛々しい傷跡が広がっていた。

貴「知らなかっただろ?そりゃそうだ、お前は将軍の息子と人間離れした力でやりたい放題できたんだからな。こっちは家族も住処も何もかも全員迫害でお前の国の国民に奪われた！」

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