ワガママ (ページ9)

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＿岸

カフェに入って1時間が経過した頃

岸「なあ、さっきから何見てんだよ」

Aが数分前くらいからガラス張りになっているドアの方をチラチラと気にしている

しかも、

岸「············目、怖いから！！」

すると、ドアに向けられていた鋭い視線が俺へと向けられる

岸「な、なんだよ」

『···········え、優太、ほんとに気づいてないの？』

岸「なにが？」

俺の頭上のはてなマークを見たあと大袈裟にため息をついて

『········ほら、あの人達、さっきからスマホこっち向けてる』

岸「···············え、ガチじゃん、」

Aの指の先を辿ると

そこには3人組の男性がドアの前に佇み、1人は時々こちらにスマホを向けていた

『私、ちょっといってくる』

岸「は！！？ダメにきまってるだろ！」

『なんで！盗撮なんて犯罪だよ！』

岸「あー！もう！俺が行くから！！」

いかにもガラが悪そうな集団だ

Aが1人でいってなにかあったらたまったものじゃない

岸「·············あの、やめてもらってもいいですか？」

気づかれたと反省しているのか

3人は頭を下げたままなにも発しない

岸「··············ま、まあ、反省したなら」

「「「ハハハハ！！」」」

岸「え、」

急に笑い出す3人組

分かりやすく動揺してしまう俺に更に笑いは増していく

「岸くん、気づかなすぎだから笑」

「周り見て無さすぎるにもほどがあるて笑」

「あーお腹痛い！笑」

岸「················は！！！！？」

まだ笑いが収まっていない様子の3人は

紫耀、廉、海人だった

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