ワガママ (ページ24)

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＿＿紫耀

ツアーが終わって数週間

この所、気になることがあった

神「やばい！さすがにその寝癖はヤバいって岸くん！笑」

海「あはは！！やばー！」

「どー寝たらそーなるの笑」

岸「いや紫耀だけには言われたくない！！」

神「······なあ、廉！見ろよ岸くんの頭！」

廉「····ん？は！やばっ！笑」

廉があまり自分から話に入ってこなくなった

こっちから話しかければ普通に話すし、笑うんだけど

よくボーッとしてるし、眉間に皺を寄せて何か考えこんでる

今までも悩み事とか自分から言わなかった廉だから特に珍しいことでは無いけど、こんなあからさまなのは初めてで

「なあ、廉？」

廉「ん？しょー？」

「······ちゃんと食ってる？」

廉「·····は？急に？笑」

「いや、なんかまた痩せてね？」

廉「なんも変わっとらんて笑」

まあ、だよなって感じ

聞き出そうにも無理なのは知ってるからそっとしとこう

安易にそんな事考えていたこの時の俺はほんとにバカだと思った

無理にでも、怒鳴ってでも廉から吐き出させるべきだった·····

神「なあ、紫耀、久々にさしでどう？」

「おー。いいじゃん！あ、でも俺ん家でもい？」

神「·········へー珍し。別にいいけど」

「········ん。ありがと」

いつぶり？ってくらい久しぶりにじんが2人だけでの食事を誘ってきた

なんで俺んちが良かったのか

正直、いつまで経っても1人が慣れないから

1人であの家にいるのが慣れないから

神「おー紫耀ん家だー」

そんな俺の気持ちをじんはきっと分かってる

前に来た時はAのもの、お揃いの物ばかりで溢れていたからその時に比べたらすっからかんの部屋の中

そこに触れずに、部屋のことには触れずにいてくれるのはじんの優しさ

そんな些細な優しさにすごく救われてるんだ

でも、見てしまった

神「···········ｯ、、」

俺が買い出しから帰って部屋に入ろうとした時

唯一部屋に残していたAとの写真

伏せていた写真立てを手に持って声を押し殺しながら泣くじん

神「········くそｯ、くそｯｯ！！」

時折しゃくりをあげながら嘆くじんを見て

メンバーまで巻き込んでしまった

甘えすぎた

頼りすぎたんだ······

この時初めて自分の愚かさを思い知らされた

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