ワガママ (ページ18)

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＿＿神

紫耀の誕生日の１ヶ月前

そして、あの日から半年がすぎた頃

俺の元に一通のメッセージが届いた

そして、差出人を見て思わずスマホを落としそうになった

"＿＿＿A"

"『久しぶり。時間ある日ないかな？』"

何回も確認したし、開き直したりしても

差出人もメッセージも変わらなかった

紫耀に言うべきかとも思った

でも、何故か言うべきじゃない気がして

言ってはいけない気がして

"来週なら大丈夫だよ"

2人で会ってAの気持ちを聞こうと決めた

場所は万が一に備えて個室のカフェ

仕事が少し遅れてしまったため急いで店へむかうと

店員さんがもうAが来ていると教えてくれた

スマホを慌てて確認したけどメッセージは無し

今までは「着いたよ！」とこまめに連絡くれてたのに

そんなことを考えながらも駆け足で個室へ

神「················A、」

『じんくん、久しぶり』

神「·············ごめん、遅れて」

神「··········あの、話って？」

『········うん、じんくんにお願いがあって』

鞄から何かを取り出し、俺の前へ1つの封筒を差し出した

神「·········手紙？」

『·········来月、紫耀の誕生日に渡して欲しくて』

笑っているのに、その目は哀しみで溢れていて

そんな顔するなら、

そんな苦しい表情するなら、

なんで、

神「················別れたの、なんで、？」

『········』

神「··········ごめん、無神経すぎた」

『···········＿＿いから、』

神「··········え、？」

ボソッと何かを呟いたA

聞き取れなくてもう一度聞いた時、顔をあげたAは今にも消えてしまいそうな笑顔で

『···········紫耀、優しいからｯ、』

愛する人の名前を口にした時

Aの頬に耐えきれなくなった雫が零れた

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