ワガママ (ページ16)

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＿＿紫耀

打ち合わせ前に軽く取材をして

スタッフさんが揃うのを待つ待ち時間

マネージャーさんの1人が俺の方へ来た

マネ「平野さん、お誕生日おめでとうございます！」

「え、ありがとうございます笑」

マネ「あの、これ、平野さん宛です」

「え、ファンレター？ですか？」

マネ「··········んー、まあそんな感じです」

ハッキリとしないマネージャーさんの態度

もう一度問いただそうと顔をあげた時には、遠ざかるマネージャーさんの背中しか見えなかった

薄紫色の封筒

裏を見ると差出人は書いていなかった

不思議に思いながらも封筒の封を開けていく

中には便箋ではなく、1枚のメッセージカード

"体に気をつけて。無理は禁物。"

そこにはごくある労りのメッセージ

普通にマネージャーさんからのものなのかと

そのメッセージカードを裏返し、何気なく左下を見た

「·············ｯｯ！」

「·······ねえ！マネさんは！？」

廉「·······え、この部屋にはおらん、けど、」

岸「····紫耀、どうし「探してくる」

神「············」

岸くんの言葉を聞き終える前に部屋を出た

すれ違う人の目なんかどうでもいい

マネージャーさんだけを探してただひたすら廊下を走った

さっきの部屋の一つ下の階

階段をかけ降りて1つ目の角を曲がった時、見知った背中を発見した

「まって！！！！！！」

マネ「......ｯ！！？え！平野さん！？」

「········これ、誰から受け取ったんですか、？」

肩を上下させながらも言葉を紡ぐ

そんな俺を問いかけに分かりやすく目を泳がせたマネージャー

マネ「·············分かりません」

「········嘘ですよね、？なにか、何か隠してます、？」

マネ「············ｯ」

「答えてくださいよ！！！」

そんな苦しい顔されて納得なんか出来るわけない

なにも言わないマネージャーに憤りを感じ、勢い任せにぶつける

するとマネージャーは一つ息を吐いたあと

マネ「···········僕はほんとに知りません。ただ、」

マネ「···············神宮寺さんから受け取りました」

「···············は、？」

震えながら紡がれた言葉は確かに耳に届いた

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