私が頑張る意味は…[THERAMPAGE]

Story：14 ページ14

健太Side



特に何事もなくリハーサルは終わった。




まぁ、、でも一応ね？



健太「咲良、大丈夫？」


咲良「あ、はい。全然！」


健太「そっか。じゃあ今日一緒に帰ろ。」



自分でも、"じゃあ"の意味は

よくわかってないけど、

なんとなく咲良と帰りたい気分だったから

口が勝手に誘っていた。



咲良「え？」


健太「だーかーら！一緒に帰ろ！」


咲良「でも、瑠唯さんは…？」


健太「もうやましょーと帰ったよ。
　 それに、健太、いつも瑠唯と
　 一緒にいるわけじゃないからね!?」


咲良「そう、、ですか。わかりました。」



心なしかちょっと暗い雰囲気の咲良だったけど

別に健太は嫌じゃなかった。






健太「咲良はさ、今後どうしていきたいとか
　 明確な、あれはあるの？」


普通の人なら「今、聞くか！？」

という質問を寮への帰り道で聞いてみた。

ちょっとはためらいあるけどね。

でも、、


咲良「うーん…、特にないです。」


咲良は意外とあっさり答えた。


咲良「体の調子おかしいなって思ってたときは
　 色々考えていたんですけど、、
　 踊れなくなったらそれまでだなって……」


健太「……そっか。」


咲良「でも、私治すんで。実際、治すのが
　難しいだけで別に治らないわけでもないし」


健太「……強いね咲良。」


咲良「……、"治らないです"ってきっぱり
　 言われてたらこんな前向きに
　 なれてないですけどね。」




咲良は強い、

今までも強かった。



でも、こんな咲良だから

やっぱり大丈夫かって……

思っちゃってたんだよな。




全然大丈夫なんかじゃなかったのに…


　

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