若し今日この荷物を降ろして善いのなら ページ24
無事、敦と芥川がフランシスを倒し、白鯨は鏡花のお陰で街に到達する前に海に消えた。
「これで善かったのだよ、敦くん」
太宰とAと福沢が敦たちの元へ向かった。
そこには手足を地面について悔しさに打ちひしがれる敦の姿があった。
太宰の声に敦が顔を上げた。
「太宰さん、Aちゃん、社長…？」
「鏡花ちゃんは自分に
探偵社に相応しい高潔さでね」
「でも、彼女が死ななければならない理由は何処にもッ…！」
「確かに、厳しすぎる結末だね
でも、そうしなくてはならない理由があったのだよ」
「私の異能力、《
「その効果は“異能の出力を調節し制御を可能にする”力だ
敦くんが虎の異能力をある程度操れるようになったのも、探偵社に入ったからだ
そして鏡花ちゃんは入社試験に合格した
衝突の直前にね」
太宰が優しい瞳を向けた。
「それが、如何いう事か判るかい？」
敦が目を見開いた。
太宰の横でAがニコニコと笑顔を浮かべている。
「白雪の刀で鎖を斬って脱出した」
そこに、白い着物に身を包んだ鏡花が現れた。
その後ろにはどこか優しい空気を醸し出した夜叉白雪も居た。
「ただいま」
鏡花がほんのり頬を赤らめ、微笑んだ。
「おかえり…！」
敦が走って鏡花に抱きついた。
「…痛い」
「あっ、ご、ごめん…！」
慌てる敦を見て笑ったA。
「悪かったね、二人共、秘密にして
そうでないと、入社試験の審査にならなかったから」
「若しかして…最初から全部…？」
「敵は打倒され、鏡花ちゃんは合格した
巧くいって善かったよ」
太宰が笑った。
反対に、今まで黙っていた芥川が声を荒らげた。
「太宰さん…！
最早、邪魔する者は無い…！
今日こそ、僕の力を…！」
「如何かなぁ、もう限界に近いだろう
何せ、組合の長を倒したんだ」
「そんな事…！僕は…！！」
「強くなったね」
太宰が芥川の肩に手を置くと、芥川は涙を流して倒れてしまった。
「ありゃりゃ」
『大丈夫？龍ちゃん』
Aが少し苦笑しながら倒れた芥川を見詰めた。
「いい眺めじゃないか
君が守ったんだ、君の街だ」
敦がヨコハマの街を見ていると、太宰がそう言った。
ヨコハマの街はキラキラと輝いていて、活気があった。
この街を守り抜いたのは紛れもなく、敦と芥川と鏡花だ。
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かなこ - 中也❤愛してるぅ (2021年11月19日 14時) (
レス) @page3 id: 84f9a9af20 (このIDを非表示/違反報告)
mi(プロフ) - RENKAさん» 本当ですか！！めっちゃ嬉しいです〜♡ありがとうございます！今後ともよろしくお願いします♡ (2021年11月7日 14時) (レス) id: 008ae2747a (このIDを非表示/違反報告)
RENKA - 最初から見させていただいてます！読みやすくて面白くて最高です！ (2021年11月7日 1時) (レス) id: b5b9f86a00 (このIDを非表示/違反報告)
mi(プロフ) - あいでっとさん» コメントありがとうございます！シリーズ3の話がいっぱいになりましたらこちらに移行しますね！もう少しシリーズ3をお楽しみ下さいませ！ (2021年8月23日 17時) (レス) id: 008ae2747a (このIDを非表示/違反報告)
あいでっと(プロフ) - 早く見たい…← (2021年8月23日 17時) (レス) id: 81182bc18e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：myu | 作成日時：2021年8月23日 13時
