coming-out (ページ7)

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Ajima side

いつも同じ時間に家を出ていたけど、あの日だけは

急いで家を出ようとする彼女を止められず、

今日は別々だね、なんて玄関で行ってらっしゃいのキスをして送り出した。

そんな当たり前が急にあの日消えたんだ。

あの日、一緒に行こうと止めていたら変わっていただろうか。

目を覚さない彼女の手を握る。

『おで、全然守れてないじゃん、、』

付き合ってすぐの頃、親御さんに大事にされている彼女を1番そばで守る男になりたくて

ご両親に挨拶をしたのに。

傷一つつけないと。

一つどころじゃない大事故だ。

彼女父『安嶋君』

『っ！すみません！本当にごめんなさい。

おで、おで娘さんを守ることができなかった、

あの日一緒に家を出なかった、おでの責任です』

彼女父『安嶋君のせいじゃない。

父さんも母さんも安嶋君を責めようなんて思ってない。

むしろずっとこうして想い続けてくれてありがとう。

これからもよろしく』

その言葉に泣き崩れる俺に彼女の両親は優しく背中をさすってくれた。

そんな俺はずっと『ごめんなさい』しかいえなくて。

彼女が目を覚さないほどの大怪我をした理由は、俺にある。

辛いけどそれがわかってしまっているから。

紛れもなく、俺のせいなんだ。

絶対に彼女を傷つけた人を許さない。

夜が明けて朝が来て、

目を覚さない彼女におはようと告げ頭を撫でても

彼女は眠ったまま。

いつか目を覚ましたら絶対に手を離さない。

だからお願い。

目を覚ましてー

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