coming-out (ページ23)

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Ajima side

レッスン場に入ろうとした時、おりが誰かに

『2人ともの彼女元気？』って聞くのが聞こえた。

誰か彼女できたのか？！ってからかってやろうかと思って

一歩踏み出した瞬間、質問相手からの声が聞こえた。

青木と湧の声だった。

一瞬で顔が真っ青になったし、今すぐにでもおりやまに掴みかかりたかった。

でも、青木と湧は、、、俺なんかよりずっと大人だった。

何もなかったかのように、優しく笑って返してた。

青木は彼女さんが目を覚まさなくてずっと毎日病院へ通ってる。

平塚も目を覚さない彼女になぜか毎日紙芝居だとか、

1人ラジオだとかをして笑ってくれるのを待ってる。

みんなが求めているのは普通の幸せだ。

あの日突然失った幸せが

恋しくて、みんな普通にいつも通り振る舞ってる。

おりやまが着替えに行って、湧と青木は踊り出した。

曲が終わったタイミングで

『2人ともおはよう〜』

と入っていくと、いつもと同じ笑顔で

おはようって返してくれる。

あぁ俺もそんな強くいたかったな。

彼女が不安で不安で笑うと顔が引き攣ってしまったり

上手くできないんだ。

いっぱい話したいことがある、

これから先もずっと2人でたくさん笑っていたい

だから早く目を覚ましてくれなきゃ困るんだ。

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