うちのペットは大騒ぎ！

第10話　入れ替わり ページ13

守家のチョコと攻家のチョコとの間に産まれた黒猫4匹のうちの一匹、♀のルルは長女で、残り3匹の黒猫よりも少し成長が早かった。ルルはそのことから、よく守家の人と遊んでいた。
　そんなある日…。
A(ふああ…今日は休日！ゆっくりできる…わけじゃないな。ペットがいるし。まあここはお姉 ちゃんに任せて寝よーっと…。)
　ぐーんと伸びをしたとき、自分の目の前に現れたのは黒いもふもふの前足だった。
A「(え？)」
　それは自分の体の一部だと気づくのに時間はかからなかった。そう。攻家の黒猫きょうだいの長女、ルルと入れ替わってしまったのだ。
　全身は真っ黒でもふもふな毛に包まれて、手と足にはあの可愛らしいぷにぷにの肉球がついている。子猫らしい小さな体の割には長い尻尾。顔には長いひげもついていた。
　A「(えっと…これは間違い無くルルの体だね…ってことは私の体にはルルが入っているってこ と！？早く守家に帰って中身がルルの私と会わないと！)」
　Aは年齢の割には少し足が速い程度だったが、ネコの体になることで少しだけ足が速くなった。(←まあ、子猫だけれど…)
　…Aが守家の家のドアの前に着いたとき、丁度愛美（あみ）が数十匹の犬を連れて出てくるところだった。
　愛美（あみ）「はあ〜Aったら、ペットの世話手伝ってくれないし、なんか夜行性みたいにずっと寝て るし…ん？ルル？どうしたの、一匹で来たの？」
愛美（あみ）が気付く兆しもなさそうに言った。
　A「(もう、お姉ちゃん、気付いてよ！ねえ、ねえったら！)」
Aが手足をじたばたさせながら鳴くと、愛美（あみ）がはっとしてルルの姿のAを抱き上げた。
　愛美（あみ）は犬たちに「待て」と命じ、家の中に入った。玄関を通って、廊下、リビング、そして一つドアを開けると別の廊下に出る。その廊下の奥から2番目の部屋がAの部屋だ。
　愛美（あみ）「おーい、Aー…じゃなくってルル、起きろー」
愛美（あみ）が言った「ルル」に反応し、パジャマ姿のA―中身はルル―が起きてきた。
　黒猫のAと人間のルルがふと目を合わせたその瞬間、ピカッとAとルルが光った。
　Aが恐る恐る目を開けてみると、ちゃんと人間に戻っていた。どうやらルルも戻ることができたらしい。
　愛美（あみ）「痛っ」
ルルは驚いたのか黒猫を抱いていた愛美（あみ）の腕を引っ掻いて、窓から出て行った。
　「じゃあA、ペットの世話手伝ってね」「…はい？」
次回もお楽しみに！文字数(´;ω;｀)

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ラッキーペット

ハリー

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