組長が恋を知る日

二組目 ページ4

『そうなんですよぉ〜それで上司が私の責任にしたんですよ〜』


「それは酷いですねw」


愚痴をぼろぼろとこぼす彼女の話をそっと聞く。


結構お酒が入った様で呂律がうまく回ってない。


そんな彼女を横にちょぴちょぴ烏龍茶を飲む。


時計の針はもう一時を回っている。が彼女の口は止まらない。


…まぁ、止まらない方がいい。なんて感じ始める。



「お客さん、そろそろ閉店。」


だけど時間は有限。


「あ、はい。」


『んぇ？もう時間ですか？』


「残念ながら。」


えー。と物足りなさそうに言いながらスーツのジャケットを嫌々着ている。


まぁまぁと彼女をなだめ、立ち上がる。



「“また”、ここに来ますから飲みましょう？」


『そうですね。また！』


弾ける様な笑顔で笑う。







_____“また”なんてないけど





さよならだね。









、









、









外に出ると冷たい空気が俺たちを包んだ。


もう、冬かぁ。何て思ってたら彼女が口を開いた。


『あー！明日も会社かー。』


嫌だなー。と言う彼女。



…そろそろ、殺さないと。


周りを見渡し人がいないことを確認し、銃を取り出す。


幸い彼女は横を向いており、今がチャンス。


バッと銃を取り出し、彼女の背中に向ける。


最後に一言、ボソリと言う。



「_____さよなら」



銃を持つ指の力を強める。



だけど…









、









、









引き金は引けなかった。

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