ポアロと私2〜ミルクティー〜

とりっぷ49 ページ15

『んんん〜』

いつもの、だけどやっぱり慣れない匂い。
真っ白いシーツに顔をぎゅーっと埋めてから、ベッドから起き上がった。
＊

『だああああああああああああああ』

遅れた遅れた遅れた遅れたァ！！！
今日は珍しく喫茶ポアロでみんなとパーティをやるらしい。
なんでも、コナンくんが帝丹小学校のサッカーでぶっちぎり1位のエースになったらしく、そのお祝いにやるそうだ。

今日の安室さんはポアロでの仕事だから、きっとお祝いにも参加するんだろうな、と考えながら猛ダッシュで走り抜けていく。

『なんかデジャブ…？』
＊

コナン「遅いよう」

『すまんのう』

コナン「だーめ。許してあげない」

むすっと小さな頬を膨らませてあざとく見上げてくるコナンくんに思わずデレデレ。

『はー…可愛い』

コナン「あ！ちょっと離してよ！！」

無理やり膝の上に乗せると、いつも通りじたばた暴れるコナンくん。

パーティのメンバーはなんとも不思議で、

少年探偵団、哀ちゃん
蘭ちゃん
小五郎おじさま
世良ちゃん、園子ちゃん
安室さん、梓ちゃん…

まではいいのだけど、

す☆ば☆るさんが珍しくこういう行事に参加していた。

博士は道具の修理なんだとか。

昴さんがいるのはいいけど、安室さんと睨み合うのはどうかと思うよ。

蘭「じゃあ、乾杯しましょうか！…せーの！」

一同「乾杯！！」
＊

安室「…そんなに近づかれると困ります…」

『うう…』

あの後、毛利探偵事務所でお酒を飲んだ大人達。
もちろん小五郎おじさまに飲まされ、挙句の果てにベロベロに酔ってしまった。

『あむろひゃ…ごめん…』

安室「人の気も知らないで…」

『んぅ』

安室「そんなに紅潮した顔で見つめないで下さいよ」

『？』

安室「僕だって男なんですから」

『…………』

安室「襲っちゃ…って、もう寝ちゃってるんですか…」



全く、次は容赦なく襲うからな





白いRX-7の助手席に座る、紅葉色の彼女に、そっと口付けた。

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