女の子39 ページ7
※少し下品かもしれません。
ケーキを切っていた手が止まる。
これは大変だ。
座っていたイスをがたっと倒して、トイレに走った。
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『うえ…』
便座に向かって吐く。
さっきまで美味しかったはずのケーキの味が、今はすごく気持ちの悪い味になっている。
犯している、というワード。
大外さん、どういう気持ちなんだろうか。
美人。
私は美人ではない。
大外さんに好意を寄せた私は馬鹿なのでは?
『うっ…』
気持ちが悪くて、悪すぎて…
目眩がしたと思うと、そのまま意識を手放した。
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『っう…』
誰かの声がした気が…
ゆっくりと目が開く。
ぱちぱちと瞬きをすると、私の部屋のベッドだった。
横を見ると、お兄ちゃんが寝ている。
まだ少し気持ちが悪いが、起きなきゃと体を起こそうとするも、起きない。
『えっ?』
お兄ちゃんの手が絡まっている。
お兄ちゃんは、私を抱きしめて寝ていて、誰かに取らせたくないとでもいうように半端じゃない力で、寝ている。
悟希「うっ…ん…」
少し唸っている。悪夢でも見ているのかな?
『おき…て』
あんまり大きな声を出すと、また吐いてしまいそうなので、そっと声をかける。
部屋が暗い。
意識が飛んでから、そんなにも時間が経ったのか…。
『起きてっ…』
ぽんぽんとお兄ちゃんの肩を叩くと、んぐとお兄ちゃんは目を覚ました。
ばさっと体を起こして、目をごしごしと擦っているお兄ちゃん。
悟希「容態は?平気?」
半目なお兄ちゃん。まだ意識がはっきりとしていないようだが、心配そうに私を見る。
『うん。平気だよ。少し気持ち悪いけど、平気。』
無理やり笑顔を作って安心させようとしたら、お兄ちゃんにぼふっと押される。
『えっ?』
悟希「まだ寝てろ。しっかり休め。」
作り笑い、分かりやす〜と笑ったお兄ちゃんは、私の隣にまた寝っ転がり、寝てしまった。
『それ、私のベッドが気に入りすぎなんじゃ…?』
声をかけても届かなかった。
既に寝てしまっているのだから。
どんだけ寝るの早いんだよ!!ってか自室で寝てねえのかよ!!と心の中でツッコミを入れる。
『寝るしか…ないか…』
まだ胃はきゅうと泣いている。
気分が悪い。
私はお兄ちゃんに寄り添うように体を近づける。
近くで見るお兄ちゃん。
髪の毛がさらっとしてて、
落ち着くシャボンの匂い。
すや、と目を閉じているお兄ちゃんを見て安心し、私も闇の中に落ちてった。
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雅みんと(プロフ) - ゆめみさん» ありがとうございます!更新亀さんですが、頑張ります!気に入っていただけて良かったです!! (2019年3月4日 7時) (レス) id: 42f7f10f4d (このIDを非表示/違反報告)
ゆめみ(プロフ) - すごく私好みの夢小説でとても気に入っています!!更新楽しみにしてます!!頑張ってください! (2019年3月4日 1時) (レス) id: 00e2acef5f (このIDを非表示/違反報告)
雅みんと(プロフ) - 華ノ子さん» お返事遅れてすみません!ありがとうございます!励みになります!! (2019年1月30日 19時) (レス) id: 3f83b2c262 (このIDを非表示/違反報告)
華ノ子(プロフ) - 1番気になるとこできれてる〜…!早く読みたいです!おもしろい! (2018年8月26日 22時) (レス) id: c47817082c (このIDを非表示/違反報告)
安室透・みんとちょこ(プロフ) - 白猫ブラックさん» こんにちは!!嬉しいお言葉…!!そうですね〜。少ないですもんね!もっと知名度増えてくれると嬉しいですよね!これからも頑張るので、楽しみにしていてください!!コメント嬉しすぎる…泣 (2018年4月8日 12時) (レス) id: 87b62766d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鬼堂の狐 | 作成日時:2018年2月24日 22時