吉野順平ガチ勢が原作をぶっ壊す話3

お疲れ様です柊くん！！終 ページ48

｢ちょっと虎杖！全然ご飯柔らかくなんないんだけど？！｣

｢水少なすぎんだよ！！それじゃただのベチャベチャのご飯だって！！｣

｢もう少し静かに出来ないのか…特別に簡易キッチン借りてんだぞ、柊が起きたらどうする｣


騒がしい声が掛け合うのが聞こえる

重い瞼を少し開けば光が視界に入ってきて

同時に体へのだるさを感じた


｢あっ…！A起きちゃった？！ご、ごめんねうるさくして…まだ寝てていいよ｣

｢｢虎杖のせいね/釘崎のせいだ｣｣

｢どっちもどっちだ……！！｣


部屋に設備されている簡易キッチンに立っている悠仁と野薔薇に

やけに可愛らしいエプロンをつけてこめかみを抑える恵

そして、ボクの額の熱ピタを交換してくれている順平

そのそれぞれがボクのために動いてくれていることは明確で

お礼を言おうと喉に力を入れるが

ただ空気が出てくるだけで声が発せられない


｢あ、Aあんまり喉使っちゃダメだよ、扁桃腺が腫れてるせいで声が出ないだろうって家入先生が｣

｢疲労で免疫力が落ちて喉から風邪になったんだろ、呪霊の瘴気に当てられたのもあって風邪と呪いのダブルパンチだったらしいぞ｣


順平と恵の説明を聞いて、ボクは喉から力を抜く

体はしんどいし頭は痛いしで体調は最悪だ

けれどなぜかこの時間は心地がよく思えた


｢出来たわよ！！野薔薇様特性のお粥！｣

｢ほぼ作ったの俺だよ？！？！｣

｢うっさいわね細かい男は嫌われるわよ｣


そう言われて運ばれてきたのは、ところどころ焦げた部位が見つかる

全体的に黄色味のあるお粥で

見た目はお世辞にも美味しそうとは言えないし

普通なら食べないだろう



｢まじまじと見てんじゃないわよ！！早く食え！味はいいはずよ！｣

｢だから言ったろ？卵入れてから少し待てって｣

｢起き上がれる？無理そうなら無理しないでね｣

｢最悪薬も点滴があるはずだからな｣


これが、彼らの作ったものでなければ、ね


｢A冷まさなくていいの？！熱いよ？！｣


少し舌にピリッとした感覚が走るが、熱のせいで感覚が鈍く直ぐに消える

優しい卵の味がする少し味の薄いお粥を飲み込んで微笑めば

野薔薇たちは顔を明るくした


｢ほら！早く食って熱下げなさいよ！｣

｢ちょっ釘崎？！それは多いんじゃ…｣

｢柊が病人なの分かってんのか…｣

｢あはは…でも早く元気になってねA｣


迷うこともあるだろう、苦しい時もあるだろう

けれど、"彼ら"とならば

きっと大丈夫だ

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