スーパーダーリン柊くん6【番外編】 ページ27
Noside
『恵くん…そろそろボクでも察するよ、なんでそんなにボクをリビングに入れたがらないの?』
Aはため息をついて目の前の人物に向けて言葉を放つ
恵の後ろにはリビングの扉、苦虫を噛み潰したように眉をひそめ
視線を逸らして彼はぼやく
「い、いや、入れたくないわけじゃないが……ほら、先に報告書を…」
『喉乾いたし珈琲入れたいの、それに報告書は新幹線に乗ってる間にもう書いた』
とうとう引き止める言い訳が無くなった恵は、ダラダラと冷や汗を流しながら
頼むから早くしてくれと扉の向こうにいるであろう人物たちを思い浮かべる
というのも高専に着く少し前、突如として恵のスマホに1件の連絡が入ったのだ
それは虎杖からで、どうやら夕飯のために作ったビーフシチューが
それはもうどうしようもないレベルで焦げたらしく、今早急に別の品を作っている最中なのだ
高専につく前に適当に欲しいものがあると言って近隣のコンビニや
ドラッグストアを回ったがそれももうネタが尽きた
終わった時にLINEを送る様言ってあるがそれもない
『心配しなくても、仮にほかの3人がリビングで仲睦まじく話していてもボクは気にしないよ。すぐに出ていく』
「いや、そうじゃなく…」
恵がAの言葉を否定するも、Aはもはやそれを聞き届けず
隙をついて恵の後ろのドアノブへと手を伸ばす
しまった、と直ぐに押し戻そうとするももう遅く、気づいた時には既にドアは開かれる
息をつき、冷ややかな仏頂面でAは部屋へと足を踏み入れる
そしてその直後、部屋の中の様子を見て彼はその動きをとめた
「あ?!ちょっとA来ちゃってんじゃない!伏黒アンタちゃんと止めときなさいよ!」
「これでも引き伸ばした方だぞ……!」
「えぇっと、これ俺どうすればいい?」
「虎杖くんは料理の方やってていいよ、えっと……とりあえずA、おかえり、任務お疲れ様。その席座ってくれる?」
『え…、うん?』
オシャレなテーブルクロスが引かれたテーブル
どこの誕生日会場だと言いたくなるようなカラフルな飾り付け
そしてAの腕を少し引いて、椅子を引く順平
それを見て、彼らが今日1日何をしていたかが分からないほどAは鈍感ではない
「んじゃ、始めるわよ」
野薔薇がそう声をかけると共に、一斉にクラッカーが鳴らされた
そして戸惑いを見せるAに向かい、満面の笑みで言葉を放つ
「Aの感謝パーティーをね!」
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るぅ - シリーズの初めから見させていただいています。本当に面白いです!私はオリジナルを挟みつつみんなを守る(渋谷事変とか)ようなストーリーが見たいです。もちろん順平は守りつつ! (2021年4月2日 21時) (レス) id: 652744ebae (このIDを非表示/違反報告)
紅丸(プロフ) - 小日向。さん» 柊くんの怪我ネタネタですね!ちょうど下書きに似たようなものがあったので出させていただきます! (2021年4月2日 15時) (レス) id: a89c7750fe (このIDを非表示/違反報告)
推しの幸せを捧ぐオタク - またリクエスト良いでしょうか?呪霊の呪いによって順平君の一人称が名前になってしまったら…(「僕」=「順平(ひらがなでも良し!)」)と言うのを見てみたいんです。きっと可愛いだけじゃ済まさない位可愛くなるんだろうと思うんです…! (2021年4月1日 16時) (レス) id: b126daf9ba (このIDを非表示/違反報告)
せう(プロフ) - モチベ〜〜〜上がってくださいーーー!!!(( (2021年3月31日 23時) (レス) id: 71865eb671 (このIDを非表示/違反報告)
るるむ - 全然関係ないですが個人的には順平だけを守るために高専に入った夢主くんだったけど気づけばみんなのことも大事になってたみたいな更なる成長がみてみたいです! (2021年3月26日 13時) (レス) id: ddfa373cf0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅丸 | 作成日時:2021年3月9日 7時