吉野順平ガチ勢が原作をぶっ壊す話3

スーパーダーリン柊くん4【番外編】 ページ25

恵side


次の任務の移動先に行くために、移動してきた新幹線乗り場

だが、肝心の柊が休憩のためのベンチに座ってから一向に動く気配がない

元々朝からあまり絶好調という様子ではなかったが、それに加えて任務の追加

気分がいい訳もなく……そして今…


｢柊、そろそろ新幹線が…｣

『嫌だ、もう任務行かない』

｢でも…｣

『嫌だったら嫌なの！だいたいボク今日休日だよ？！なのに朝からもう5件目！ボクじゃなくてほかの呪術師に応援呼べばいいじゃんか！』


柊が拗ねた

普段優しい人がへそを曲げると頑固だとよく聞くが本当にその通りだ

まぁ俺でも休日に何件も任務を入れられれば流石に気疲れする

しかも今日は吉野と映画を鑑賞する誘いをかけるつもりだったらしく

見事にそれが潰れ、しかも吉野達は今出かけているせいで

柊がLINEを送ってもスルーされているようだ

そんなことが重なってか、ついにはいじけるようにベンチの上で膝を抱え

暗いオーラを纏う柊がさすがに可哀想に思えてきた


｢柊……その…、なんか…悪い｣

『別に…恵くんに対して怒ってる訳じゃないよ』

｢いや、それはそうなんだが…｣


柊へのサプライズを用意するために任務を入れさせたのは俺達だから

なんて素直に言えるわけもなく、モヤモヤとした罪悪感が襲ってくる


『順平も未読スルーだし、どうせ悠仁とかと遊びに行ってるんだ、いいもんね…べつに…』

｢……でも、吉野のことだし…柊を忘れてるとかそういう訳じゃ…｣

『気を使わなくていいよ……』


いや、本当に柊を忘れているとかじゃなくてむしろ柊のために動いているんだ

なんて言葉ももちろん出てこない

もしかしたら俺は意外と大変な役を引き受けてしまったのだろうか


『次の移動場所どこだっけ…』

｢京都だ、ここから1時間ちょっとだな｣

『そっか…久々にちょっと観光しようかな、それくらいならいいでしょ』

｢あぁ、任務内容も柊からすれば低級の呪霊だから軽く観光するくらいの時間はあるだろ｣


半ば諦めたように席を立つ柊のその丸められた背を見る度に

チクチクと胸が痛む、罪悪感やらもどかしさやらがここまで重くなるものなのか

柊はと言うと、京都に着くなり

体術でゴリ押し祓いをしており、荒れているのがみてとれる


『八つ橋うま…』

｢あれ、柊くん？｣

｢Aじゃない、久しぶりね｣


ふと、俺たちの背後から声が聞こえて振り返れば

そこには西宮先輩らがたっていた

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