吉野順平ガチ勢が原作をぶっ壊す話3

推しに恋人宣言されたしそろそろ式場決めに行こっか ページ12

｢alone now? Would you like to play darts over there?｣
(お兄さん、あなた1人？あっちで一緒にダーツでもしない？)

『sorry…I'm coming with my lover』
(ごめんなさい、ボクは恋人と来ているので)

｢only play darts、It’s ok｣
(ダーツで遊ぶだけだし大丈夫よ)


野薔薇ちゃんたちと別れてからはずっとこれだ

恵くんや悠仁、野薔薇ちゃんも容姿がいいためもちろん声をかけられてはいたが

恵くんはスルー、野薔薇ちゃんはボクの隣にいたのでボクが微笑めばセーフ

悠仁に関しては｢えっと、What's？｣とひたすら繰り返していると

言語が通じないとわかったのか去っていった

中にはジェニファーローレンス似の美女もいたが

同級生の一夜の夢なんて手伝いたくないため翻訳は全拒否した

ある意味野薔薇ちゃん達と共にいることはお互いにとっての虫除けになった

だがその野薔薇ちゃんが恵くんたちと共にバイキングを取りに行ってしまっているため

今のボクは完全に1人

待っていたと言わんばかりに声をかけられたというわけだ


『No、I’m not so good pray』
(出来ません、ボクはダーツがそんなに得意じゃないので)

｢Oh, the beginning. All right, I'll tell you｣
(あら、初心なのね。大丈夫よ、私が教えてあげるわ)


いよいよ断り文句も尽きてきた

いっそ睨みつけて｢You not a type｣(貴方はタイプじゃないので)とでも言ってやろうか

そんなことを考えていたその時、ふと腕をグッと後ろに向かって引かれた


『あれ、順平？気分は大丈夫？船によったって言ってたけど…』

｢うん、大丈夫…｣


思わず振り返れば、そこには先程までデッキにいたはずの順平がいた

順平は少し間をあけたあと、ボクの腕に自身の腕を絡め

女性を見やって言い放った


｢い……It’s…mine｣
(これは僕のです)


たどたどしい、基本的な英語文、しかしその意味が

女性に対して言われているものだとすぐに分かると同時に

順平が初めて自分からボクらの関係を口に出したことで

あっという間に幸福感が募る

ボクは順平の細い腰に手を回して引き寄せ、その額に軽くキスを落とす

そのまま女性を横目で見遣り、口角を上げた


『he is my lover、It's lover's time from here, so please be alone』
(彼はボクの恋人です。ここからは恋人の時間なので、2人きりにしてください)


ボクの言葉に女性は少し目を見開いてから、苦笑いを浮かべて去っていった

いやいやあのタイミングじゃ照れてるって思うのも仕方ないと思うんだ！！→←傲慢であれ

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