貪欲な人 ページ35
真人side
ー時刻 特級呪霊襲撃数日前 生得領域にてー
「柊?…あぁ、以前始末しようとした子だね。けれどそれの目的はあくまで吉野順平であって、それに手を出さなければいい問題だろう」
「問題も何も、こいつの術式が俺の術式の上位互換みたいなもので、もろに術式潰されるの」
海が広がるどこかのリゾート地のような生得領域で、俺は夏油にそう話しかける
夏油は彼奴の存在そのものに脅威は感じていたようだが、その行動の全てが
吉野順平基準で動いているということを知ってからは放置している
下手に刺激するよりも泳がせていた方がいいと判断したからだろう
だが、当初の単純な強化系の術式ではなく、魂に干渉するという術式へと変化を遂げた
彼奴の術式は、あまりにも俺にとって都合が悪い
「なるほどね……確かにそうなると、いや…無理に潰すよりも引き入れた方がいいだろうね」
「引き入れる?そんなこと出来るわけ?あの順平狂いが1度順平を使った俺達につくかなぁ」
「順平狂い……ね…、なに、簡単な事だ。その吉野順平をだしにすればいい」
「いや、それも無理でしょ。そもそも順平に手を出す前に彼奴が邪魔立てしてくる」
「あぁ、だが…ひとつあるだろう、確実に彼らが離れるタイミングが出来る時が」
夏油はそう言って閉じていた目を開く
交流会、俺たちは以前わざと高専に回収させた宿儺の指を他の指諸共奪うべく
作戦を立てていた最中だったのだ
確かに交流会の最中ならば離れるタイミングが出来るかもしれないが
それだって確実じゃない
そんな俺の思考を読み取ったかのように、夏油は口を開く
「きっと柊Aは交流会に出ないよ、と言うよりも、おそらく高専の防衛に回される」
「なんで?五条悟はあぁいう規格外のやつ好きそうじゃん」
「いや、あの五条悟だからこそ……そろそろ勘づいてるんじゃないかな。内通者について」
あぁ、つくづく夏油は賢いやつだと思う
使えるものは全て使って、なん手先まで読んで先回りして
自分の目的を果たすために貪欲に
「自分の手の届かないところで、吉野順平が死に反していたら……彼はどんな行動をとるんだろうね」
※
※
「で、どうするの?俺はAが仲間になってくれるなら大歓迎だけど」
すっかり動きが脆くなったAは、何度も術式を行使したせいか吐血する
それを腕で拭いとって、彼は俺を睨みつけた
『嫌だね、お前を祓って順平を助ける』
傲慢、彼にはその言葉が似合う
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紅丸(プロフ) - arnkm46561さん» リクエスト承りました!何件かリクエストが溜まり次第一気に書かせていただきます! (2021年3月9日 7時) (レス) id: c6adbfb1eb (このIDを非表示/違反報告)
arnkm46561(プロフ) - リクエスト失礼します! 一つ目 夢主くんの女体化&猫耳 が見たいです!無理なら構わないです! (2021年3月9日 7時) (レス) id: 01b2c0f9b6 (このIDを非表示/違反報告)
垢なし - 自分も何週間前にありました!。吐きそうなくらい緊張しました!((おい。受験頑張ってください! (2021年3月4日 21時) (レス) id: 5f562d56d2 (このIDを非表示/違反報告)
うんうん - いってらっしゃい!です!私は来年ですが頑張ってください! (2021年3月4日 20時) (レス) id: 64517bd580 (このIDを非表示/違反報告)
武闘派インドア(笑)(プロフ) - 私もです!!お互いに頑張りましょうね!! (2021年3月4日 19時) (レス) id: a437784ea7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅丸 | 作成日時:2021年3月1日 20時