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瀕死から目が覚めた先にいた人を天使と思い込むのは仕方ない ページ42

暖かい

まず初めに感じたのは、その感覚

そして次に重み

ボクに重なるようにしてかかった重み

そこまで感じてから、ボクはゆっくりと


瞼を開いた


清潔に整えられた部屋、ボクの部屋でも、ましてや病院でもない

意識がないうちにどこかに移動させられたのだろうか


ふとその時、重なっていた重みが少し動く

そちらに視線を向ければ

そこには順平が眠っていた

綺麗なその頬には、うっすらと泣き跡があって

ボクの片手は彼がキツく握りしめていた


『……心配、させちゃったな…』


体を起こして、空いた片手で眠った順平の頭を撫でる

サラサラと指の間からすり抜けていく黒髪は

いつもと同じように綺麗で、その寝顔はとてつもなく可愛くて

死ななくてよかったな、なんて思っていた


撫でていたせいで眠りから覚めてしまったのか

彼は少しだけ瞼を開く


『おはようお姫様、残念だな、起きなかったらキスでもしようかと思ってたのに』

「……ッ!…A……」

『はいは〜い、順平のことが大好きなAくんだよ〜、順平が無事でなによ…』


ボクの言葉はそこで止まる

いつか感じた体温よりも、もっと近くに順平の体温が伝わってきたから

彼の腕が、縋り付くようにボクの背中に回ったから


「馬鹿…!バカ、ばか……!なんで無茶するんだよ…熱も引いてなかったのに無理して、血だらけになって帰ってきて…」

『じゅん…ぺい……?』

「……心臓が、止まるかと思った、Aが死んだらって、考えただけで、息が出来なくなった」


彼の頬を伝って、ボクの肩に暖かな雫が落ちる

伝わってくる鼓動は少し早くて

背に回った腕は少し震えていて

思わずボクも、彼の背に腕を回した


『…ボクも、同じだよ』

「………え?」

『順平が居なくなると思ったら、死にたいと思えるくらい苦しくなった。絶対に、失いたくなかった、ボクの命を懸けてでも守りたかった』

「だから……ッ、それが…!」

『うん、ごめんね。心配させたよね、こんなわがままで一方的でごめんね、でも…ボクは君が死んだら、迷わず後を追うよ』


順平が少し離れてボクを見遣る、ボクは彼の瞳を真っ直ぐ見つめて、少し微笑んだ


『それくらい、好きなんだ』

「…じゃあ、生きててよ。僕が好きなら、そばに居てよ…約束、してよ」

『……うん、約束』


少しの間をおいて、ボクはそう答えた

この約束を、破らないように

彼を、失わないように

そんな想いを込めて、ボクらは指切りをした

作者がやめとけって言うだけあるよなぁって感じ→←排水溝ノ中



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紅丸(プロフ) - つなまよT2(旧ちょこばなな)さん» ひぇ、マジで来ていらっしゃるこんな駄作読みに来てくれてありがとぅぅぅ (2021年7月27日 23時) (レス) id: e4c9b10277 (このIDを非表示/違反報告)
つなまよT2(旧ちょこばなな)(プロフ) - ななちゃん好き!!!!こ○はだよ!! (2021年7月24日 21時) (レス) id: b8726aa5c6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうひ(プロフ) - 好きです…←← (2021年5月5日 1時) (レス) id: ce721a0333 (このIDを非表示/違反報告)
おしゃけ - このような神作を作って下さってありがとうございます。愛してm(((すみません、きもかったす。 (2021年3月9日 22時) (レス) id: 926e830632 (このIDを非表示/違反報告)
紅丸(プロフ) - フーパさん» ガチ勢だからこそ出来る至難の業ですね……() (2021年3月2日 4時) (レス) id: c6adbfb1eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅丸 | 作成日時:2021年2月26日 20時

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