行き違い、すれ違い ページ32
Noside
「何してんだよ…順平!!!!」
生徒達が倒れた体育館、式神の毒を行使して生徒を手にかける少年
それを仲裁するかのように、大声が響いた
「引っ込んでろよ、呪術師」
式神使いは闇に落ちた瞳で呪術師を睨みつけ
呪術師は哀しみを宿した目で式神使いを見る
呪術師が式神使いを止めようと駆け出した頃
別の場所ではふたつの呪力が交わっていた
『なんで…ここに居るかなぁ……』
「俺としては君を殺したい訳じゃないんだけど、俺達としては君に生きてられると困るんだよね」
吉野順平の不在に気がついたAが里桜高校に走っていたその最中に呪霊が彼を襲う
それは一方にとっては好機で、一方にとっては最悪である
「君の魂は、なんというか……気持ち悪いんだよね」
『出会い頭に悪口なんて…モテないよ…ッ!』
「悪口とかじゃなくてさ、なんと言うか……境界線があやふやなんだよね〜」
疲労した体で楽しげに話す真人の攻撃を受け流し、Aは隙を見て高校へと駆け出す
逃がさないと言わんばかりに後方から伸びる手を避け、走るAを
真人はまるで追いかけっこでもするかのように笑顔で追った
「人間ってさ、魂の後に体が肉付けされてる訳、だから魂さえいじれば体なんてどうとでも変えれるんだよね」
『だから何!さっきからしつこい!』
「さっきから言ってるじゃん、君は魂と肉体の境界線が曖昧なんだよね、俺には明確に魂が見えて触れるのに、君のは見えないんだよ。だから」
真人はそう言って体を変形させ、速度をあげると、Aの腕を掴んだ
「こうやって触っても、簡単には変えられないんだよね、形」
『……ッ!…気色悪い…なぁ!!』
「おっと、顔を狙うなんて酷いじゃないか」
肉体を強化した拳を真人に向けるも、それを彼は軽くかわす
再び攻撃が来る前に後退して足を動かそうとするAを見て
ふと真人は笑った
「あぁ、そっか……君も俺と同じなんだ」
『お前と同じなんて吐き気がするね!てかいい加減追いかけてこないでくれる?!』
「あははっ、それは無理かな!だって君は……ここで死ななきゃいけないんだから」
鞭のようにしなる刃にいつの間にか変形された真人の手がAを襲う
反射的に足を強化させて飛び上がったその先
空中に留まるほんの2秒
だがその2秒が、Aの運命を決めるものとなった
「でも残念だな、魂が見れる仲間がいても面白そうだったのに」
朝の道路に、血溜まりが広がった
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紅丸(プロフ) - つなまよT2(旧ちょこばなな)さん» ひぇ、マジで来ていらっしゃるこんな駄作読みに来てくれてありがとぅぅぅ (2021年7月27日 23時) (レス) id: e4c9b10277 (このIDを非表示/違反報告)
つなまよT2(旧ちょこばなな)(プロフ) - ななちゃん好き!!!!こ○はだよ!! (2021年7月24日 21時) (レス) id: b8726aa5c6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうひ(プロフ) - 好きです…←← (2021年5月5日 1時) (レス) id: ce721a0333 (このIDを非表示/違反報告)
おしゃけ - このような神作を作って下さってありがとうございます。愛してm(((すみません、きもかったす。 (2021年3月9日 22時) (レス) id: 926e830632 (このIDを非表示/違反報告)
紅丸(プロフ) - フーパさん» ガチ勢だからこそ出来る至難の業ですね……() (2021年3月2日 4時) (レス) id: c6adbfb1eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅丸 | 作成日時:2021年2月26日 20時