倒したと思ったラスボスが2つ目の命を持ってたような話 ページ24
『ぅ"……ぇ…』
「だっ、大丈夫?!ごめん…!ホラーに無理な日があるとか分からなくて…無理に見せちゃってごめんね…」
『えぁ、ホラー自体は順平がいてくれたから気分悪くなるようなことは無かったんだけど…コーラ一気飲みしすぎて…』
あの後適当に気分が悪いと理由をつけて映画館をすぐさま離れた
急に静かになった彼奴らを疑問に思わないわけもないし、あの抱きしめるような体制を
映画が終わるまで続けるのは不可能
仮にできたとしてライトが着けばそれはもう終わりだ
ココ最近練習していた呪力操作のおかげである程度の残穢や呪力の残り香はわかる
着実に離れていることを確認しながら、ボクはまだ記憶に残る
あのグロテスクに変形した糞共の姿を思い出しては吐き気を堪えていた
『映像とリアルってやっぱ違うね……』
「え?」
『いや、なんでもないよ。途中で離れさせちゃったし映画は明日見直すとして、お詫びになにか奢るよ、そうだ、この後ご飯でも……』
そこまで言って、ボクは言葉を止める
否、続けることが出来なかったと言った方が正しい
強烈な呪力が、一瞬にしてすぐ横にまで迫っていたからだ
「あ、やっぱ俺の事見えてるじゃん。」
「……?…Aくん、この人知りあい…?」
最悪だ、順平くんにもこいつが見えている
なんでだ、そもそもきっかけは?こいつの呪力に当てられたこと?
いや、そんなことよりもまず優先すべきなのは…
『は、はぁ?なんですか急に、俺のこと見えてるじゃんとかどんな厨二病発言ですか引くわ〜、とりあえず近寄らないでください通報しますよ』
「A?!初対面の人にそこまで言っちゃ…」
「……へぇ、知っててわざとそう振舞ってるんだ、なんで?」
『いやなんのことか分からないですしおすし…』
オッドアイがニタリと細められる、獲物を見つけたようなその顔に寒気がした
そうだ、こいつは魂が見れる、こっちの思考なんて粗方読めてしまうのだろう
ふとその瞬間、真人の手が順平へと伸びる
その手がどういう意図で伸ばされたのかは分からない
けれど、
『彼に触るな』
絶対に、触らせちゃいけない
ダラダラと流れる冷や汗に、今にも崩れ落ちそうな膝で足を踏ん張る
ボクの腕の中で困惑したようにする順平には申し訳ないが
此奴は、此奴だけは関わっちゃいけない
「随分その子を気に入ってるみたいだね、面白いから今日は引くよ。また会おうね」
ひらりと手が振られ、真人は姿を消した
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紅丸(プロフ) - つなまよT2(旧ちょこばなな)さん» ひぇ、マジで来ていらっしゃるこんな駄作読みに来てくれてありがとぅぅぅ (2021年7月27日 23時) (レス) id: e4c9b10277 (このIDを非表示/違反報告)
つなまよT2(旧ちょこばなな)(プロフ) - ななちゃん好き!!!!こ○はだよ!! (2021年7月24日 21時) (レス) id: b8726aa5c6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうひ(プロフ) - 好きです…←← (2021年5月5日 1時) (レス) id: ce721a0333 (このIDを非表示/違反報告)
おしゃけ - このような神作を作って下さってありがとうございます。愛してm(((すみません、きもかったす。 (2021年3月9日 22時) (レス) id: 926e830632 (このIDを非表示/違反報告)
紅丸(プロフ) - フーパさん» ガチ勢だからこそ出来る至難の業ですね……() (2021年3月2日 4時) (レス) id: c6adbfb1eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅丸 | 作成日時:2021年2月26日 20時