〜30話〜 ページ31
確かにそうだ、ウタと一体化しているあの化け物をむやみやたらに攻撃をして万が一ウタに何かあってからじゃ。
殺せない。
でも、倒さなきゃ全員今此処で死ぬ。
罪を被るなら私で良い。
お頭の手を汚す事なんてさせたくない。
「私が行きます」
ホン「行きますってどうやって倒すんだよ」
「ウタの能力であの化け物が出て来たならいつも見たいにウタが力尽きて眠ればあの化け物も止まるはずです だからそれまで叩きます」
ユピテルを地面から抜く。
「私を信じて下さい」
真っ直ぐ、お頭の目を見る。
シャン「信じよう」
私を信じてくれる事のお礼はこの戦いが終わったら言おう。
グリップを握り、先に行くお頭達の後を追いかける。
「
無数の稲妻が走り出す。
その稲妻の上を飛びながら近づき、攻撃をするが塞がれてしまう。
光線を避ける事に必死になっていて、横から飛んで来る腕に気づくのが遅れてしまった。
ユピテルで防ごうとするにも勢いが強くて吹き飛ばされてしまう。
地面に叩きつけられた途端に息が出来なくなり、目の前が真っ暗になる。
「け…て‥…たす・・・・けてよ」
微かに小さく闇の中から訴える声に目を覚ます。
「ッ！‥…」
口の中から溢れ出る血を吐き出し、額から流れ出す血を手の甲で拭う。
能力を全開放させる。
麒麟の姿へと変わると雷雲が寄り、落雷が私の鱗に当たって弾けた。
瓦礫や木々を飛び回る。
化け物の目の前に辿り着く。
溜めた雷を角に集める。
「
放たれた雷は一直線に胴体に突き刺さった。
そこから稲妻が走り、動きが止まる。
頭上を飛び越えて行ったお頭の一撃が効いたのか化け物は君の悪い悲鳴を上げて消えた。
黒い靄の中からウタの姿を見つけるが体が痺れて動かない。
能力を解くと一気に疲労が襲い、その場に座り込んでしまう。
ライム「ほら」
しゃがむライムさんの背に乗った。
「ウタ」
枯れた声で妹の名前を呟く。
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作者名：アルマジロ
| 作成日時：2022年9月17日 23時
