赤色で私を染めてください

13 ページ13

A＞少しなら

はじ＞今度作ってよ！ あ！ おいらに作り方教えて！

A＞え？

はじ＞お菓子の動画とか撮ってみたいからさ！

A＞オーブンとかありますか？

はじ＞ない！

元気よく「ない！」って言われても。

A＞うちのキッチンなら貸せますけどそうなると見てる人達が変に思いますよね

はじ＞まぁ そうだね ちなみに次いつこっちに来れそう？

鞄の中から手帳を出して確認する。

A＞そうですね 来週の土曜日なら空いてます

はじ＞おいらは東京だ

A＞それだと次は・・・・再来週の火曜日はどうですか？

はじ＞うん その日はこっちにいるから大丈夫だよ

A＞じゃあその日 お菓子作りしましょう 何作ってみたいですか？

はじ＞ん〜簡単なのは？

A＞生チョコとかクッキーとかですかね

はじ＞クッキーがいいな！

A＞クッキーにしましょうか 材料と道具は持って来ます！

はじ＞東京行く日ご飯食べる？

A＞いいんですか？ お仕事なんじゃ

はじ＞そこまで遅くならないと思うから行こうよ！

A＞次は私がお店予約しときます

あ、流れでデートの約束してる。

それも２回も。

多分 はじめさんはそんな事 気にしてない。

ハンバーグを頬張ってる。

はじ＞ん？

A＞あ、いえ

はじ＞なになに〜

A＞はじめさん本当に忙しいんだなって

はじ＞仕事だし自分がやりたいと思ったから選んだ訳だしさ

A＞そうですよね

はじ＞Aちゃんも頑張ってるんだから俺も頑張らなきゃなって

A＞それは可愛い彼女に言うんですよ

はじ＞いないもんなぁ〜

笑うはじめさん。

でも、目は笑ってない。

触れない方が良かったのかな。

それでも気になってしまう私。

いつか聞けたらいいな。

私が足を突っ込むことじゃないのかもしれないけど。

まだまだはじめさんのことは知らないことばかりだ。

最後の１口のハンバーグを口の中に入れる。

A＞ご馳走様でした

はじ＞さ デザート食べに行きますか

A＞ま、まだ食べるんですか！？

はじ＞当たり前 ほら行くよ〜

はじめさんは破天荒？

再び連れて来られたのは少し遠くの海が見えるカフェ。

ここもきっと土日は混むんだろう でも 空いてる。

テラスに座る。

14→←12

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す