孤独は時に奇跡を呼ぶ Ⅱ【d!】 (ページ4)

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昔話ページ4

今からざっと400年前。ラウデの地を寿祇が支配していた頃。魄莱一族に双子の兄妹が生まれました。

兄はおおらかであり、とても腕の良い術士でした。

ただ、それをも凌ぐ才が妹にはありました。大人が何人集まってもできないような術を齢10でやってのけたのです。

当時実力が全てであった魄莱一族。当然次期家長は妹であろうと誰もが思いました。

時の寿祇の家長は兄を次期家長に任じました。

理由は明解で、妹は気性が荒い……所謂我儘なお嬢様だったのです。

「幾ら才があるとはいえ、お役目は務まらない」

前述した通り、妹は大層我儘でした。

このままでは家長に成れないと悟った彼女は一つの結論に行き着きます。

「兄も寿祇も全員消してしまえば、自分は女王になれるのではないか」

一晩で200を超える命が消えました。不思議なことに彼女にはなんの術も効かず、また見たこともない不思議な術を使っていたと。

その術から逃れるため、最後の寿祇を別の世界に送る決断を兄と神は下しました。

全てが終わった朝、彼女は永遠を手に入れました。

禅譲性と称して高魔力者を次代に呼びつけては、老いた自身の体と魂を交換し、永久を紡ぐ。

現魔女、千愛姫が其のお話の妹であり、彼女は今も尚、寿祇一族を根絶やしにしようと姫様を狙っております。

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プロットがあやふやすぎで今後内容が変わる可能性がありますが、悪しからず。